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音大生の時代に気づいたこと

音楽で生きていける?

音楽大学生2年生くらいの時、就職について考えた時期がありました。
音大生は、大体高校生の時と同じような生活を送り、ピアノやその他の楽器、歌などの練習に明け暮れます。
高校生の時と違うことは、アルバイトをしているという点。
その他は、定期的に行われる実技試験に向けて、大学の練習室を借りて、練習している人がほとんどでした。
音大生の時、大手音楽教室の講師になる、中学の専任の音楽教諭になる実習はありましたが、私の場合、まったくそういう気持ちになりませんでした。
個人教室を開講するのかもしれないと思いながらも、全くイメージがつかず、そのために何をしていいのかもわかりませんでした。
それに、音楽を仕事としている大人(教授など)にあこがれを持つこともなく、逆に音楽をしている人は、少し世間からずれているのではないかと、思うようになりました。
幼いころからの夢、ピアノの先生になることは、本当に夢にまでに見た世界だったのか、わからなくなっていたのです。

この時に抱いた音楽で生活している人に対するイメージは、あまり外れてはいません。
音楽講師として、ピアノの練習などに一生懸命で、寝ても覚めても音楽のみの生活は、やはり世間から逸脱しています。

個人事業主として、教室を運営していくためには、音楽のスキルと同様に、「どう教室をアピールしていくか」
「他教室とは別格のアピールポイント・強みとは」
「確定申告などの税金に対する基礎知識」
「規約・チラシ・名刺などを作るためのパソコンスキル」
「子供に教える場合、保育や発育に関する知識」
などを身につける必要があります。

音楽を人生の生きがいにしている人は、やはり音楽以外のことにあまり興味がありません。そして、それ以外のことに時間を費やすことに違和感を感じ、そのうち時代についていけなくなり、教室を閉じてしまうケースもあります。いまだに口コミで生徒が集まると信じている先生もいらっしゃいます。
時代が20年強ほど止まってしまっているのです。

音大を卒業してからも、自分の力で音楽を続けることができるか考えたとき、何も強みがない自分がいました。
「ピアノの先生になる」という夢が夢で終わるんだと感じて、無力になりつつありました。

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