柔整・あはきの広告検討会が終わりました

8月26日に柔整・あはきの広告の検討会の議事録が公表され、11回にわたる検討会が終わりました。議長と医事課長の最後の発言には早く終わりにしたかったという雰囲気がありありと伝わってきました。
新型コロナ禍があったとはいえ、最初から出席されていた委員もここまで長くなるとは予想していなかったのではないでしょうか。ひとまずお疲れさまでした。

さて、議論されてきた内容はガイドラインに集約され、パブリックコメントを経て発出されることになります。すでに資料として公表されている案をもとに「広告の手引き」を作ってみました。挿絵などがなく、読みづらくなってしまい申し訳ないのですが、時間が取れれば今後ブラッシュアップしていきます。

名称としての「整骨院」使用可は明記すべき

最後まで議論となったのは「整骨院」という名称が使用できるか否かでした。11回の間にこの議論の当事者である日本柔道整復師会の委員が2度交代し、最終的には意見が180度変わるということもありましたが、なんとか現状維持のまま「整骨院は使用してよい」ということに落ち着きました。

ただし整骨院が使用できることはガイドラインに記載されないこととなっています。議事録によると、現場(保健所)が混乱する、Q&Aなど何らかの方法で記載すべきとの意見も出ていたようです。これは当然のことといえるでしょう。

このままガイドラインに記載されることなく運用されると、最初のうちは「整骨院」という名称で提出された開設届が受理されていても、保健所の担当者の異動などで受理されなくなってしまう可能性があります。せっかくガイドラインを作ったのに「整骨院」は保健所によって対応が変わるということが起こりうるのです。

また、当初使用不可と決定していたこともあり、議論のあり方にも意見が出ていました。しばらく様子を見て再度検証しては、という意見もありました。こういう経緯もあるので、いったんは「整骨院は使用可」として明文化しておかなければ、混乱を招いてしまうでしょう。

これからの課題は各業団に委ねられた

公表されて以降、ずっと申し上げてきたことですが、ガイドライン案ではウェブサイトを条件付きだが広告としていません。そこでウェブサイト上の表現のルール化はあはき・柔整の各業団の自主的な取り組みに委ねています。

「自主的」である以上、必ず取り組まなければならないものではありません。しかしガイドライン発出時に何もしていない状態だったとしたら、その業界の信用は地に落ちる可能性があります。特に検討会であはき・柔整に厳しい目を向けていた方々からの、さらなる冷たい視線が痛いかもしれません。

ガイドライン案が了承され発出が近づいた今、それぞれの業界で議論が活発になっていることを期待したいのですが、さてどうなっているでしょうか。
僭越ながら、内閣府のお墨付きを得た「あはき・柔整の施術所向けに新型コロナの業種別ガイドライン」を作成したり、実は3万もの署名を集めていた名称として「整骨院」を使わせてください署名活動の裏方をしていた私なら原案作成ができますよ、とこっそりアピールしておきます。フリーでは表に出られませんので肩書と報酬必須!

パブリックコメント募集中です

令和6年8月30日から9月28日までパブリックコメントを受け付けています。どれぐらい反映されるのかわかりませんが、せっかくなので意見を送ってみます。
パブリックコメントは以下で受付中!

とにもかくにも、委員の皆さん、厚労省医政局医事課の皆さん、お疲れさまでした。

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