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マザー

観ました。重苦しく辛い話。どこか「東京難民」にも通じる過酷な話。

虐待がテーマ。私は二時間近くのこの作品を観ながら、なぜ私はこれをチョイスしたのだろう・・・と考えていました。今更私は何かできる歳では無いし。答えは見つかりません。

リアルな世界でも後を絶たない虐待問題。なぜそうなってしまうのか、、、私は、勉強を放棄したことで、考えるキャパも狭く、貧困にになり、そこから抜け出す術も無いまま流されていくのだと思います。

繰り返しになりますが、現実社会にもたくさん似たような環境の人たち、いることはわかります。また観ながら感じていたのは、

こういう作品を、実際そういう環境の人は観ないよね。と。また悲しいことにその環境下の子供たちも、おそらくこういう映画を見つけて、ゆっくり観賞する、などということにはならないのだろうと思います。

何かしら作品から学んで欲しい人たちには、結局届かない。だから、負のループが切れないのでしょう。残念です。

また主演の長澤まさみさん、私は特に好きという気持ちになったことはありませんでしたし、先日は「マスカレードホテル」を観たばかりですが。

素晴らしかったです。ちょっとファンになりました。映画の中の彼女の圧倒されそうな演技力。美しく、野獣のような母親の姿に胸がキリキリと痛みました。ほぼノーメイクなのか、というような長澤さんでしたが、元々が綺麗な方だからこそ、体当たりで清潔感とは程遠い空気感を演じられるのでしょうし、観ているこちらも、不快感をもたずに集中できたのかと思います。

知らない間に大女優さんになられたことがわかりました。

共演の阿部サダヲさんも多才です。現在放送中のドラマでは噺家さんの役ですし、この映画の中では、どうしようもない男(言葉が見つかりません)を演じています。良い人も悪い人も万能に再現される方ですね。改めて素晴らしいと思いました。

どうか

このような悲しい環境下の子供たちが減っていきますように、願うしかありません。

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