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御蔵島の森、人と自然が繋がる森

御蔵島、東京から南へ200kmの場所にある、周囲16.4km、人口約300人の小さな島です
僕がイルカと泳ぐために通っている島です
イルカで有名ですが、実は巨樹の森の島でもあるのです

巨樹は地上130㎝の幹周りが3m以上のモノと定義されています
御蔵島では数が多すぎるので5m以上としてカウントしたようですが
それでも巨樹は600本以上も発見されています

僕も島へ行く度、巨樹に会うため森へ行きます
大地に根を張り枝を大きく伸ばしている様子は、神聖なものを感じざるを得ません

御蔵島には神山と呼ばれる場所が島を取り囲むように14ヶ所あります
「神山では草木 1 本取ってはならぬ」と昔から語り継がれています
その場所を良く調べると、防風林の役割をしている場所や、神社の社有地などで、島の暮らしや自然と深く関わっている場所だとわかります

ヘリコプターに乗って島を上空から眺めた事があります
人の住んでいるエリアは島のほんの一部分で他はすべて森でした
実際に集落の中を歩いていても、車に乗っていても森が眼に入ります
島に着いたときから気持ちが落ち着くのは
豊かな森に包まれているからなのかもしれません

御蔵島の森は良質なツゲと桑の産地として江戸時代から知られていました
当時は島の貴重な収入源であり
子供が生まれるとツゲを植えたいたそうです
男の子なら1000本、女の子なら2000本、
森がその子の財産というわけです

島の方にツゲでつくられた将棋の駒を見せて頂きました
木目が細かく奇麗に揃っていて、見る角度で色が変わり、将棋の駒と言うよりも見事な芸術作品でした
これだけ美しいモノであればと、値段を聞いてみましたが教えてもらえませんでした、笑

ツゲは成長が遅く、出荷できるまで70年以上かかります
自分が生まれた時に植えられたツゲは、自分自身では出荷出来ないということになります
自分が出荷出来るモノは先祖が植えて管理してきた木
自分が管理しているモノは子孫が出荷するための木
この島では森と言うバトンを先祖から受け継ぎ
そして子孫へと大切に繋いでいるのです

森の遊歩道を歩いていると、とてもやさしい気持ちになります
島の人たちのそんな思いが森を通して伝わってくるのかもしれませんね


白滝

イルカと泳ぐ時は港からにボートに乗ります
島にそって走っていると周囲は波に削られて崖だらけです
所々に海へ注ぐ滝や沢を見ることが出来ます
高さが80mもある大きな滝もあります
小さな島ですが豊かな森のおかげで
水がとても豊富なのです

「森は海の恋人」と言います
森に降った雨が地面に染みこみ
栄養を含んだ水となり
沢となり滝となり
森の栄養が海へ流れているからです

人が繋いだ森、その森から今度は水がバトンとなり、海へと繋がる
人の繋がり、人と自然の繋がり、自然と自然との繋がり
この島ではそれを自分の眼で見ることが出来るのです

僕は毎年御蔵島でイルカと泳ぐプログラムを実施しています
イルカと泳いだ後に森も歩きます
何故この島にイルカがいるのか
何故イルカと泳ぎたいと思うのか
何故イルカと泳ぐと心癒されるのか

その答えはこの森にあり
イルカと海と森を体験することで
人とイルカの繋がりを感じ
自然から大きな気付きを得られるからです

御蔵島に通い始めて25年が経ちます
今年も御蔵島へイルカと泳ぎ森を歩くプログラムを実施します
どんな気付きが得られるのか気になる方は、
是非ご一緒に(^~^)

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