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michinoxa 1st albam 『ゆりかごから』小話(11) 君のこと信用してないよ

1stアルバム『ゆりかごから』の各楽曲について語る連載です。



2024.05.12 release
michinoxa 1st albam 『ゆりかごから』
1. 203 (feat. 知声)
2. みんないなくなってく (feat. 重音テト)
3. 中の下 (feat. 知声) [2024 Remaster]
4. potta-potta (feat. 知声) [2024 Remaster]
5. 玻璃の心臓 (feat. 知声) [2024 Remaster]
6. Fundamental (feat. 知声) [2024 Remaster]
7. 謎の液体と青い粉末 (feat. 知声)
8. 羽をもがないで (feat. 花隈千冬)
9. 157 (feat. 重音テト)
10. パーソナル (feat. 知声) [2024 Remaster]
11. 君のこと信用してないよ (feat. 知声)
12. ゆりかご (feat. 花隈千冬)

 ↓ Click here to listen ↓



曲全体の話

サウンド挑戦しました

「体に悪そうなサウンドを作ってみたい!」という一心で、
普段使わない音源を多用した習作です。

自分が最も作りやすいサウンドは
ピアノ!
オルゴールサウンド!
ベース!
キック!
以上!
といった具合で、
例えば本作のサビ2番Interludeがそんなサウンドですね。
ここ制作するときめっちゃスムーズに進みました。

一方で、DTM始めたてのころに目標としていたのは
Yunomiさんや、


ATOLSさんのような

迫力があって、音圧がすごくて、ライブ会場で爆音で聴きたくなるようなサウンドなんです。

本作はそんなサウンドを目指して作り始めました。
おかげで制作の進まないこと、進まないこと、、、、


元々のテーマは「内ゲバ」

ふと
内ゲバをテーマにした曲が作りた〜〜い!!
と思って。

誤解を招きそうな発言ですが、内ゲバ、好きなんですよ。
語呂も好きだし、
日本語と外国語(ドイツ語だそうです)の単語をくっつけて略語にしてしまうめちゃくちゃな感じも好きだし、
何より、世間から見れば極端な、狭い論理に共感した者同士でありながら
いがみあって凄惨なことになる感じが興味深いですね。
山岳ベース事件のWikipediaとかたまに読んでます。

同様の心理状態は、マインドコントロール系の事件とか、カルト宗教の例のアレにも通ずるものがある気がします。

さて、内ゲバはなぜ起こるのか、と考えたときに、

  • (そもそも組織に入る理由として)現状に不満がある、厭世の感

  • 鬱屈が募っている

  • 他者を信用、信頼しない

という、中学生でも起こり得る心理がありそうだな、と思ったんですよ。
そこで本作では
中学生ならではの人間不信と腹の探り合いに、
組織っぽさ(実体のない機関、メーデー)をスパイス程度に追加しました。


内容

人物相関図

実は『Fundamental』と同じ世界線の楽曲です。
とはいえ登場人物は重複していません。

人物相関図


『Fundamental』には以下の謎の歌詞がありますが、

前頭葉からきのこが生えている

本作は、「頭からきのこが生えている人々が寄り集まって結成した秘密結社」を舞台にしています。
歌詞でいう「実体のない機関」ですね。


キャラクター像


主人公
この楽曲、1人称が1度も出てこないんですね。

  • 女性経験がない少年

  • 頭や心が厭世や羨望に満ちていることを自覚している

  • 実体のない機関に身を置いている

  • 鬱屈が募っている

  • 他人からの目を気にしている(「笑わないでくれ」「どうぞ陰で笑ってくれ」)

  • 「君」のことを信用していない

  • 「君」のことを信頼していない

  • マドンナに言葉をかけられて声が裏返る

  • 「君」が本当に考えていることを聞きたい

  • 頭からきのこが生えている

「君」イメージ絵。かわいい
  • クラスのマドンナ

  • 歌うことが好き

  • 揺蕩うようなビートに歯が浮いちゃうような台詞を重ねた

  • 揺蕩うようなピアノに当たり障りない詞(ことば)を歌った

  • 裏では不満ばかり言っている

  • 教室では他人からの目を恐れて下らないことばかり話している

  • 1人でいるときだけ暗い表情になる

  • 頭からきのこが生えている




今回は以上です。

歌詞の全文は以下の通り。
是非読みながら聴いてみてくださいね。

歌詞

死海の中心に身を投げて
厭世や羨望を抜いてくれ
跡形もなくなってもいいぜ
それまでの人だったって

実体のない機関に身を置いて
募った鬱屈ぶつけたメーデー
やっと報われる日が来るんだね
決して笑わないでくれ

信用してないよ
信用してないよ
信用してないよ
ねえ
揺蕩うようなビートに
歯が浮いちゃうような台詞重ねた君を
信頼できないよ
信頼できないよ
信頼できないよ
ねえ
口をつくのは不満ばかり
教室では慮り 些事ばかり

マドンナに言葉かけられて
情けなく裏返る声
結局気まぐれだったんだね
どうぞ陰で笑ってくれ

君は1人でいるときだけ
そんな表情をするんだね
十二単の奥底のほうで
覗いた仄暗い本音

君のこと
信用してないよ
信用してないよ
信用してないよ
ねえ
揺蕩うようなピアノに
当たり障りない詞(ことば)歌った君を
信頼できないよ
信頼できないよ
信頼できないよ
ねえ
本当はどう思っているの
聞かせてよ
君の考えをもっと



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