『福島モノローグ』その他
いとうせいこう『福島モノローグ』を読む。この前読んだ『東北モノローグ』の前段に当たる本。ついでに、聞き取りドキュメンタリーとして村上春樹『アンダーグラウンド』と、鹿野政直『八重洋一郎を辿る』も到着した。
本を読むのは苦痛ではないけれど、『福島モノローグ』の「WITH COWS」はちょっとまいった。そんなに長くないので、ぜひ書店で立ち読みしてください…。牛たちの苦しみとやさしさと賢さが身にしみます…。
で、身贔屓もありつつ、やっぱり『アンダーグラウンド』のほうが好きかな、と。村上春樹を語るとき、わりと無視されてるけど、この本、すごいと思うのよ。コレがなければ『1Q84』は出てこなかったと思うんだけどね。
『八重洋一郎〜』は、まず、私が八重洋一郎を知らないという、どうしようもないふがいなさを抱えつつ、しかし「政治との絶縁を表明することで、政治を根源的に批判する」とか、「東京」が彼(八重洋一郎)を「八重」=幻境(源郷)の“発見”に導いたが、それは「西欧近代的自我意識」「極度のニヒリズム」を通してしかかなわなかった、とか、ちゃんと理解したいものにあふれていて、このままでは八重洋一郎さんの著作まで買ってしまいそうな勢いだ。なんなら八重山諸島にも行きたい😌
そうして、この本たちは、今のところ全く仕事にはつながらんなーと。まあ、仕方ないよね。
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