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利他やら還元やら貢献やら。

利他。還元。貢献。

ルソーがいう人間の根本的な自己愛から他人への愛へ広がっていくのは確かになあと感じているこの頃。そして、もう少しこの利他的行動について考えるきっかけをくれた本を紹介したい。

「利他」とは何か。5名の未来の人類研究センターのメンバーが書いた本で利他への理解がぐっと深まりました。そして、「利他」をちゃんと理解することはこれからを生きる上で必須なスキルのような気がするのです。

まず、ジャック・アタリの利他主義の定義から始まります。

「利他主義とは、合理的な利己主義にほかなりません」

情けは人のためならずのように、恩恵はまわりまわって自分に返ってくるという利己主義にとっての合理的な考え方。そして、これは利己主義と利他主義は対立する概念じゃなくて、つながっているよねと言っている。

ただ、この合理的利他主義は限界があると話が続きます。合理的利他主義は自分の共感の基づくもので、共感を超えて何かをすることにはならない。例えば、自分が出会ったことのない人への支援などは行えない。

そこで出てくるのは『効果的利他主義』。この発想の根本は「自分にできるたくさんのいいことをする」という最大多数の最大幸福<功利主義>の考えに基づいてる。数値化された「いいもの」に対して共感ではなくて、理性で判断をしよういうもの。

この2つの概念からも利他についての発想や視点は色々あることが分かる。うーん面白い。

本の中で「利他」はどこからやってくるのか。共感と支配。ヒンドゥー教からの視点など考えることがたくさんあるけれど、さくさく読める。

ただ、個人的には利他と利己は対立するもでのはなくて、つながっていて共存するもの。メビウスの輪のようになっている解釈が納得できました。利己と利他をちゃんと使えるようになることはこれからを生きる上での大切なスキルなんじゃないかなと思います。

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