採用面接を受ける方必見!! ~②志望・転職理由編~

みなさんこんにちは!
ターミナルバリューの江田です。

前回は面接での自己紹介のお話をしました。

本日は、志望理由や転職理由に関する質問に対する答え方について、気をつけていただきたいことを書きます。

まず、面接官からの質問には、その答えによって加点から減点まで評価が分かれるものと、加点は無く減点のリスクのみ存在するものとに分かれることを理解しておいてください。
前回の自己紹介は、評価が加点にも減点にもなる可能性がありましたが、今回の志望理由や転職理由に関する質問はどうでしょう?

結論は、加点は無く減点のリスクのみ存在する質問と言えます。どんなに志望理由がはっきり明確で論理的であっても加点にはなりません。転職理由も同じで、「その転職理由、いいねぇ」とはなりません。もちろん志望していることを情熱的に伝えることや、第一志望ですと伝えることは加点になることはありますが、これは志望「理由」ではなく志望「度」の話です。

さて、ここまでお読みなれば、どういう答えが相応しいかが見えてくるのではないでしょうか。そうです、減点にならないように答えることがゴールになります。

では、どういう時に減点と評価されてしまうのでしょうか。

これには明確なものはありませんが、面接官が減点しそうなネタを敢えて入れないということです。

まず、志望理由に関してです。少なくとも一次面接ぐらいのタイミングでは、受けている会社の業界、職種、仕事内容といったものに関心があるとか、その会社が目指している姿(ミッション、ビジョン、パーパスなど)に強く共感しているというようなことが理由として挙げられるのではないでしょうか。また、その会社が実際に提供しているサービスや商品に強く惹かれているということも良いでしょう。
興味関心の対象が明確になったら、さらに「なぜ」それに興味関心を持ったのかも明確にしておくことを準備しておいてください。ここにズレや違和感があると大きく減点になってしまいます。

なお、志望理由の本音には、待遇面(給与や働き方、福利厚生等)もあると思いますが、それが志望理由だと伝えることは、それを「売り」にしている会社でない限り避けた方が良いと思います。理由は、好待遇だから入社した人は、より好待遇の仕事が見つかれば簡単に移ってしまう人と思われるからです。
また、「一緒に働く人=その会社の人」が魅力的ということも、新卒では良くありがちな志望理由ですが、それを第一の志望理由にしてしまうことは危険です。なぜなら、全ての人と会ったわけでもなく、また会った人の全てを理解しているはずが無いからです。

次に転職理由に関してです。
「転職理由」と書きましたが、実際は現職、もしくは前職の「離職理由」のことです。この現職か前職を辞することになった理由が、自身ではどうすることもできない理由かどうかが重要です。そしてそれは面接官が、「確かに、それならば辞めることは致し方が無い」と判断し、さらに「その理由は入社前には知ることができなかったことだ」と理解してもらうことも重要です。

一般的な離職者のアンケート調査の結果を見ると、主な理由は以下の3つです。
 ①待遇面(給与、労働時間、休日・休暇、働き方の柔軟性、福利厚生など)
 ②職場の人間関係(上司や同僚)
 ③会社や仕事の将来性
個人的には、①と③は入社前にある程度知ることが可能ではないかと思います。労働時間や休日などは、面接では直接的に確認しにくいと思いますが、例えば、「仕事の一日のスケジュールってどんな感じなんですか?」とか「繁忙期や閑散期ってありますか?」とか、いろんな確認の仕方があります。また、極論すれば内定が出てからであれば聞く難易度は下がるのではないでしょうか。
③は、事前にネットなどで十分調べることによってある程度は回避可能ですし、面接の場面で「会社の業績って社内でオープンなんですか?」とか「会社の課題を3つ挙げるとしたら何になりますか?」とかの質問を投げかけることで見えてくることもあるでしょう。

そうなると、②だけが事前に知っておくことが難しい理由となりますが、言い換えれば、転職先の会社でも同様の問題が発生する可能性があるとも言えます。つまり②が退職理由の場合、いかなる会社に転職しようとも生じる可能性がある理由なので、これを伝えることで面接官の共感を得ることは難しいと言えます。(もちろんハラスメントレベルであれば別ですが)

こうやって考えると、主な離職理由の2つは事前に回避可能で、職場の人間関係だけが回避不可能となりますが、それはどの会社に転職しても起きうることと言えます。

では、どんな離職理由だとある程度面接官の納得感を得られ、減点されずに済むのでしょうか。

ひと言で言えば、入社前には知ることもできず、また入社後に変化しても違和感のないものにすれば良いということになります。例えば、
 ①入社後に出合った仕事で、どうしてもそれを軸にキャリアを構築していきたい
 ②これまでの経験を、他の業界でも生かしてみたい
 ③家庭の事情
といったものが挙げられます。

但し、気をつけていただきたいことがあります。
例えば「〇〇がやりたい」という理由で離職し、新しい仕事を見つけようとされている方で、そのやりたいことが過去の経験とは全く関係のない仕事の場合です。
人事の経験が無いのに人事をやりたい、マーケティングの経験が無いのにマーケティングをやりたいなどです。
こうした場合、ただ「〇〇がやりたい」といっても、第二新卒で新卒と同じように採用されるケースが無くは無いのですが、経験者採用をしている会社の場合、まず書類で落ちてしまいますし、仮に面接に至っても、ただそれを伝えても間違いなく落ちます。

では、どんなケースであれば可能性があるのでしょう

それは、ご本人が経験はなくとも、その仕事に対し自分なりの準備をしているかどうかです。人事であれば社会保険労務士の資格取得のための勉強をしている、マーケティングならGoogle Analyticsの資格を取得しているなど、ご自分で努力を怠っていなければ、実務経験が無くても前向きに考えてくれることで可能性が拡がることにつながります。

さて、今回は志望・転職理由について気をつけていただきたいことを書きました。

ウソをつけば・・・という方もいらっしゃるかもしれませんが、一時しのぎでそのようなことをしても結果的にプラスになることはありませんし、それが理由で解雇されるリスクも出てきてしまいます。
ウソの無い範囲で、できる限り減点されないで済むように答えていただくように準備をしてください。

それでは、また。

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