見出し画像

#88【放送後記】第7回ふりかけラジオ

1月13日に第7回ふりかけラジオを放送しました。
今回の放送はこちらからお聴きいただけます。


ラジオ10分くらいからの話題(現実とのギャップに絶望するところ、が大学)

とカナル君がいいます。
社会科学というのはそういうもんだと思います。自分の外に現実があって自分の内部に理想があって、現実を感じ認識して内部の理想との間にギャップを感じることから学問がはじまる。まず感じる能力が情意になって情熱になる。探究し検索し悩むし葛藤する認識がはじまることになる。

ところが最近、その一連の継続する能力が貧弱な気がする。すぐに問題を解決したがるし、しかも、問題の解決を自分ではなく他者や社会にもとめて自分は安全圏で保守する。この傾向が戦後の民主主義の根幹にあって、民主主義そのものを崩壊させてきた。政治が悪いだの政治家の問題だの、じつはあんたの問題でしょ、民主主義である以上。これが大いに勘違いの保守政治だったのではないか、自己保全政治。ならば、卓越性のある人に政治を任せればよいではないか、というのが哲人政治で、卓越民主主義ともいわれる。それもどうかとはおもますが、いまやスマホやPCで検索すると何でも出てくる。その検索の成果は、ある何かしらのこだわりへの熱心なかかわりが自分にあってこそだと思うんですね。こだわらないし疑問もない、そういう人が検索して出てくるのは、検索させている側の企業の利益だけ。これも他者への依存と責任放棄にちかいような気がしている。

要は個人主義ならぬ自己中心主義。依存と自律は相互安全保障のようなもので、依存できない人は人に仕事を任せられないし、任せられた側が自律できてないと、仕事を任せられない。そういうものが民主主義でしょう。あいつは大丈夫かといいつつ仕事を任せる能力というのは、ギャップを相互に感じて信頼できてこそ。ちいさなギャップをか感じることがとても大事で、情緒というか感性というか、感じる才能が日々疎んじられている。もちろん旅行にいってそれを感じるのは結構だけど、ただしお金が要る。つまり商業主義に塗れる。それより旅すること。
お金がなくても、ちょいと工夫すればギャップなんていくらでもころがっている。あとはそれを見逃さない能力が必要なだけ。

じつはこのラジオも、年齢・立場・地域・そのたもろもろのギャップがある二人がギャップをうめるよりもそれを感じようと思ってやっている。茨城県のカナル君と兵庫県の私が依存と自律の関係でやってるラジオにすぎない。ちなみに、GAP.日本語では相違・格差・不一致。それを放置しないからこそおもしろいしコミットするからこそおもしろい。
まとめ・・・自我はギャップがないと成長しない。


「ふりかけラジオ」は隔週(毎月第2・4)土曜日の21時30分から、FM805たんばに乗せてお届けしています。
次回は、2024年1月27日の21時30分からの放送です。
FM805たんばの受信地域外の方も、こちらからインターネットサイマルラジオでお聴きいただけます。
それでは、また次回の放送でお会いしましょう。おやすみなさい。