見出し画像

#28 五感と記憶の結びつき

高松
一つ僕思うんだけど、学ぶ時にも五感が無かったらどうしようもないんじゃないかっていう気がしてるんだよね。

宮沢
うんうんうんうん。

高松
それと、記憶に(ついて)、これはこの間うちの生徒が言ってたんだけど、記憶っていうのは匂いと一緒にあるんじゃないかって言ってて。

宮沢
うんうん。分かります。

高松
ああ、分かります?
その子は、「トイレ行ったときに単語覚えれば良いんだ」って俺が言ったら、トイレの匂いと単語がリンクするみたいなこと言ってて。
え、どういうことそれ?ってなって、聞いてみたんだけどね。

宮沢
季節の変わり目って匂いが変わる…。

高松
ああ、風とか。

宮沢
そうですそうです。空気の匂いが変わるんですけど、その時に、やっぱ「ああ、小さかった頃こうだったな~」とか思い出しますもんね。

高松
あ、それはありますね。小さい時の感覚ってのはすごくあって。小さい時の感覚ってのは生まれて初めて出会うでしょ。

宮沢
うんうん。

高松
だからインプリンティングされるんだと思うんだけど、僕最近、年いって、これまでは、もう忙しくしてて,、そんなこと考えてる暇もなくって、でもそれってヤバいよね、って思いながら生活してたんだけど。最近ちょっとダラッとした時にそういう記憶が蘇ることはありますね。
この間(宮沢)佳成(かなる)くんが家に来た時に、僕の小さい時の写真見せたりしてたじゃないですか。

宮沢
はいはい。ありましたね。

高松
あれで(写真眺めて)ちょっと刺激受けるんですよ。こうだった、みたいな。

宮沢
うんうん。

高松
それがなくなってるなって思って。それを回復するために何するかって言うと、意図的にやっても駄目だと思うんだよね。

宮沢
う~ん…。

高松
自然に任すっていうか、流れに任すっていうか。
一つ思ったのはね、ヨガやってるときにその感覚来るときありましたね。昔なんだけど。

宮沢
う~、なるほど。ちょっとヨガは分かんない(笑)。

高松
太極拳とかね。ああいう動きね。
よくストレッチってやるじゃないですか。あれ、東洋的に言うと、ストレッチって「伸ばす」って意味でしょ、英語ではね。でもヨガとかは伸ばすんじゃないんですよ。緩めるんですよ。筋肉を。

宮沢
うん。

高松
だから、緩めることによって呼吸や筋肉や心が整うみたいな。だからヨガってのはもともと心が体を引き付けるというか、繋ぐっていうような。馬車みたいなもんで。馬車の手綱みたいなもんなんですよあれ。

宮沢
なるほど。

高松
だから、体を介さないような理解っていうのは良くないと思うんですよね。身体論ってあるんですけど、ヨーロッパに。やっぱり身体性の問題って大きいと思うね。

宮沢
それはマジでそうだと思って。

高松
うん。

宮沢
多分、五感を通してない体験は、それは体験じゃないと思うから…。

高松
だと思います。

宮沢
ちょっと、時代はバーチャルですけど(笑)。


ここから先は、別の記事になります。


この記事は、2022年10月1日実施の「宮沢・高松の道草談義 第10回 「不自由なくして自由なし」」より一部編集・抜粋して作成しました。

この記事が参加している募集

#スキしてみて

526,912件