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なぜペルソナはここまで僕らを感情移入させるのか。

どうも。ワーホリスマブラ―のMichiと申します。

僕が現在プレイしているゲーム『大乱闘スマッシュブラザーズSpecial』。この記事を書いている時点での総勢キャラクター数は80体。その中には、ニンテンドーショップにて追加料金を支払うことで使用可能となる、「ダウンロードコンテンツ」(通称DLC)に属するキャラも存在します。

現在追加コンテンツ「ファイターパス」にて解放されたDLCキャラは計5体。1体ずつ使用可能となる数カ月前にカッチョいい告知動画が配信され、どのゲームからどのキャラクターが参戦するか発表されます。

そんなDLC枠で最初に発表されたキャラクターが、『ペルソナ5』から参戦した、ジョーカー!

こちらが実際の参戦発表映像になります。


ペルソナシリーズは、僕の最も好きなRPG作品です。任天堂以外のゲームからのキャラクターであるため予期していなかったことも相まって、発表された際にはド肝を抜かれたことを覚えています。

まるでこんな風に(笑)

ペルソナは学生時代に3~5までをプレイ。発売日に購入したペルソナ5は、ハマりすぎて睡眠時間を削ったり、バイトをズル休みしてまでプレイしていました。

残念なことにスマブラのジョーカーは僕のプレイスタイルとかみ合わず、キャラクターとして使用することはないのですが、それでもジョーカーがスマブラの使用可能キャラになった、というだけで感慨深いものです。

このATLUS社が誇るRPG、ペルソナには多くの魅力があります。

まずRPGの肝といってもいいストーリー。ペルソナはシリーズを通して人間の闇の部分を映しつつも、仲間との絆の大切さを教えてくれました。「人との出会いで、世界が広がる」という考え方は、僕の価値観の核にもなっています。

また、ペルソナを語る上で欠かせないのが、ゲーム内で流れる音楽!

ゲーム音楽と聴くとボーカルが存在しない、インスト曲が多くを占める印象があるかと思いますが、ペルソナで使用されている楽曲は、ボーカルがある曲が多く、それがゲームの独特な雰囲気を構成する一要素ともなっています。ジャンルもテクノ系からアシッドジャズといったものまで様々。僕はペルソナ3~ペルソナ5までのサントラは購入し、空き時間に聴くこともしばしばあります。

こちらは、ペルソナ5の人気曲である「Life Will Change」。主人公率いる怪盗団の雰囲気とマッチしていて曲を聴くだけでワクワクしてきますよね!

とまあペルソナには様々な魅力があるのですが今回僕が特に言及したいのは、このペルソナシリーズは、

あらゆるゲームの中でも特に感情移入できる度合が大きいゲームだということです。

キャラクターへの感情移入から生み出される感動は、RPGの魅力の一つですが、僕はペルソナというゲームはその機能が特に優れていると思っています。プレイ中はあたかも別の人生を体験しているような感覚となり、クリア後には大きな喪失感やノスタルジーに満たされるのです。

前置きが少し長くなってしまいましたが、今回は、ペルソナのプレイヤーを主人公に驚くほど感情移入させるほど、世界観にがっつり引き込む仕掛けを考察していきたいと思います。

ペルソナを構成する世界観

RPGというと、ドラクエやFFといったタイトルを想像する方は多くいらっしゃると思います。

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これらのRPGのキャラクターがいるのは、剣や魔法、モンスターという存在が当たり前になっている世界。

ゲーム上の仲間たちと一緒に、普段暮らす世界とは全く異なる場所で冒険することができるのが魅力的ですよね。

一方、ペルソナシリーズの舞台はというと・・・

我々も暮らしている現代社会!

主人公は学校に通い、修学旅行や文化祭といった行事も経験。恋人を作ることも可能です。

そして、RPGの醍醐味ともいえる戦闘も、ペルソナではもちろんあります!

普段は学生として生活を行うのですが、特定の条件下で異能の力が使用可能になり、敵と戦うのです。

普段は学生生活を行い、一般人には見えないところで敵と戦う。この現実と非現実の絶妙なバランスがペルソナをペルソナたらしめており、現実でももしかしたらこんなことあるんじゃないか・・・といった感覚にさせてくれるのです。

会話中に提示される選択肢の多さ

ペルソナの主人公は、ストーリー上でほとんど言葉を発することはありません。

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「よし!」だったり、「ペルソナ!」だったり、短いセリフをボイス付きで発することはあるものの、劇中では長ゼリフを喋ることは全くといっていいほどないのです。

そして、言葉を発さない代わりに、他のキャラクターとの会話中には多くの選択肢が提示されます。

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しばしば会話の途中に2つ以上の選択肢が提示され、どういった返答をするかプレイヤーが決めることができるわけです。短文から長文、中には明らかにふざけてるだろwというものまで様々。

選択肢には、ゲームの結末が変化する大きなものから仲間との会話の内容がちょっと変化したりするものまで数多くありますが、こういった特徴も、感情移入しやすい理由だと考えられます。

主人公が劇中で喋りすぎてしまうと、「このゲームの主人公は、自分とは別の人間だ」といった認識が強くなってしまい、主人公=第三者として見てしまいがちです。しかし、主人公にあまり喋らせない、そして、会話中に選択肢を選ばせる機会を多くすることで、あたかも自分が他のキャラクターと会話しているような感覚になります。これによって、自分とゲームの主人公とをシンクロさせやすくしているのです。

ペルソナ特有の戦闘システム

RPGファンの方は、各作品を評価するのにストーリーも去ることながら、醍醐味である戦闘のシステムも気にすることかと思われます。

ペルソナの戦闘システムは、従来のRPGを踏襲しつつも独自の路線を走っています。敵の弱点を突くと、もう一度行動が可能なワンモアバトルというシステムを採用しており、スタイリッシュな演出も相まってサクサク戦闘を進めることができます。逆に自分のパーティの弱点を突かれると相手に連続攻撃され一気にピンチになりうるという緊張感もあり、通常戦闘でも気が抜けない仕組みになっています。

他にも数多くのユニークな要素を搭載している戦闘システムですが、これがもたらしている感情移入を引き起こす仕掛けというのが・・・

主人公のHPが0になると、その時点でゲームオーバー。というシステムです。


多くのRPGでは、主人公キャラが死んでも他のキャラクターが生きていれば戦闘を続けることが可能なのですが、、、

ペルソナでは、仲間の体力が満タンであろうと、主人公が死ぬとその時点でゲームオーバー・・・

ではなぜこれがゲームへの感情移入と関連しているのか。

少し怖い話にはなりますが、皆さんが現実世界で死んでしまったらどうなるでしょうか。

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「幽霊になる」、「天国へ行く」、といったスピリッチュアル的問題はちょっとよそに置いて思考してみると、死とは、

「現実を認識する意識がなくなった状態」だと考えられないでしょうか。

見えない、聞こえない、五感の何も感じられない、そんな状態・・・

その死という状態をリアルに表現するために、このゲームでは演出として主人公の死=操作不能=ゲームオーバーという形をとっているのです!

また、このシステムは、プレイヤーの戦闘での選択にも影響を与えます。

皆さんも実生活で万が一命に関わる危険があれば、間違いなく率先的に命を守ろうという行動を取ると思います。

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それはペルソナでも同じ。この独自のシステムによって、プレイヤーに主人公があたかも自分の分身であるように、現実世界と同じように、命に危険がないような行動を取らせる・・・そういった側面も存在します。

この主人公の死=ゲームオーバーというシステムは、ゲーム性をよりシビアにすると共に、主人公=プレイヤーという図式を成り立たせやすくしているのです。

おわりに

人生損してる、という言い回しは押しつけがましくあまり好きではないのですが、ゲーム好きの方はペルソナをプレイせずに人生終えるのは非常にもったいないです!!

とはいいつつも僕も未だプレイしていない作品もあるため、機会があれば必ずやらなくてはですね(笑)

ペルソナは今まで5作品が世に出ており、ナンバリングタイトルはそれぞれ独立作品として楽しむことが可能です。気になった方は、ぜひいずれかのシリーズをプレイしてみてください。今からプレイするなら、『ペルソナ5』に新要素を追加した『ペルソナ5ザ・ロイヤル』がオススメです!

最後まで読んでくださってありがとうございました。

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