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71/1096 あなたを削除しますか?

吾輩は怠け者である。
しかしこの怠け者は、毎日何かを継続できる自分になりたいと夢見てしまった。夢見てしまったからには、そう夢見る己を幸せにしようと決めた。
3年間・1096日の毎日投稿を自分に誓って、今日で70日。

(この毎日投稿では、まず初めに「怠け者が『毎日投稿』に挑戦する」にあたって、日々の心境の変化をレポートしています。
そのあと点線の下から「本日の話題」が入っているので、レポートを読みたくないお方は、点線まで飛ばしておくんなましね。)

71日目、今日はなんとなくぼんやりと、先のことがこんなふうに思える。きっと3年続けた暁には、わたしは意思さえ強く持てば「毎日書く」ことについては可能だと感じるだろう。しかし、元々の3日坊主傾向が変わるわけではなくて、毎日なにかを書くということについてだけ、慣れが生じるのではないか。人は繰り返し続けたことが得意になる。何により多くの時間を使うのかによって人生は変わる・・・そして、その時間そのものがその人の紡いだ人生だ・・

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そんなちょっと元気のない考えが浮かんだのには気分の落ち込みがあったからだと思う。今我が家では、義母の猫を看病している。猫は日毎に弱ってきていて、皮膚表面にできた腫瘍のため周囲に激しい異臭を放っている。
それでも猫をひとりポツンと階下に置くのも可哀想でわたしたちの生活場所に置いているが、少しでも楽であるように望みながらも、気分が沈む。しばらくは病院通いが続きそうだ。
さらに昨日は、Facebookのわたしの投稿に対して殺害予告付きの物騒なコメントが入っていて、恐ろしい思いをした。日本行きの前で用心したほうが良いと思い、ピロココさんにご相談したところ、大変親身になってくれてありがたかった・・・持つべきものは友達だ!と心から思った。一緒に通報する機関などを探してくれ、めちゃくちゃ助けていただいた。
ありがとうひろこさん・・涙

こんなときは、生や死について、生きるということについて、仕事について、などなどを根本から考え直してしまう。
昨日は気分が沈んで「ハァ・・自分は何をしてるんだ・・自分は猫の病にもネット上の脅しにもなんて無力なんだ・・・何もできやしない・・」と思うともう何もかも投げ出してラスベガスに飛んで一晩ですべてのお金を使い果たしたうえに戻ってきてそばの畑を借りて畑作業に没頭してやりたくなったりしたが、そこから気持ちが浮上する間に人生観がちょっと変わった。
以前よりさらに、ひとりで、もしくは好きな人たちと、楽しく過ごす以外に何もいらない、というような感覚になった。

人は楽しいことが好きだ。わくわくすることが好きだ。
そちらの方に歩んでいくと、とても良いことがある。でもそれが何なのかは、経験するまでのお楽しみだ。このシンプルさに改めて立ち返った。
怖いことに飛び込むときもそうだ。心は本当は、わくわくしている。

今、SNSを見ていると、自分の生まれた意味を、なにかハッキリとした意味を見出したいと思う人がとても多いのだなと思う。
それが見いだせないことに苦しんでいる人、それ故に今という瞬間を楽しめずにいる人・・・
「天命を見いだせないから今が楽しくない」という感覚を持った人がとても多いように思う。わたしはそれが良いことのように思う。その苦悩から掴むものはきっととても面白いものだから。

わたしは、こうした天命や使命を見いだせないという悩みは、その人の幸福感と深く関わっているのだと思う。もし、何がなくとも自分が生きているだけで幸せだと感じられるとしたら、その人にとっての天命とは、「生きること」になるだろう。その時、今の自分とは違った自分、を探すまでもないと思うからだ。


ある男がいた。彼は1の幸福感を持っていた。男はそれに満足できず、自分は不幸だと思っていた。男は幸せになりたかった。1ではなく100の幸福感がほしい、と思っていた。彼は100の幸福をつかもうと努力し、100の幸福感を見出す方法を、いつも探していた。

そこに神さまが現れてこう言った。
「男よ。お主に100の幸福感を見出す方法を教えてやろうか?」
男は驚いて言った。
「おお、ありがたい!ぜひその方法を俺に教えてくれ!」

「よかろう。しかし、やってみねば100の幸福感は得られぬぞ?」
「もちろんやってみるよ!やってみない理由がないだろ。目の前にウニ丼を出されて食べないわけがないのと同じだよ、ツツツツwwww」
「そ、そうか、それはよかった。では、教えてしんぜよう。簡単じゃよ。今そのままの自分を、今この場で幸福だと感じるのじゃ。その幸福感そのものが、何かお前がとても幸福だと思えることを起こすじゃろう」

男は顔を曇らせ、ペッとツバを吐いて言った。
「神さま・・それができれば苦労はないんだわ。俺には今1の幸福感しかないから困ってんだよ。何か先に幸福なことが起これば、俺にだって100どころかそれ以上に幸せだと思えるさ。それが、何もかも今のままで、幸福感だけ上げろって言われたって無理な話だろ」

「男よ、わしはその心が1の幸福感を生んでいるのだと言いたいのじゃ。先に100にすればちゃんと幸せになるぞよ?」
「今の自分をそんなに幸せだとは思えないわけよ。金もないし、仕事だって面白くなんかない。たまに仲間と酒を飲む意外に楽しみなんてないんだよ。俺はそれ以外に、何も持ってないんだよ。このままじゃ嫌なんだよ」

神さまは言った。
「男よ、幸せは相対的なものなんじゃよ。今のお主は元気じゃ。自分を不幸だと思う余裕すらあるじゃろう?それはお主にとって幸せではないのか?」

「元気、ねえ・・・たしかにそれはありがたいよ?だからといってそんなのは大抵の人の持ってるもんだろ。それじゃあ俺は不満なんだよ。あんた、神さまなら、俺に何か幸せなことを起こしてくれよ!」
「わしが起こしてやらなくとも、お主は自分でできるのじゃよ。今の自分を幸せだと思えばいいのじゃから、やってみたらどうじゃ。その幸福感がウニ丼の引換券になるじゃろうて、フォッフォッフォ」

男は悩んだ。チクショウあの神のやつ、最後に俺の言ったウニ丼なんかを話のオチに持ってきやがって。第一、どうやって今の自分のこのシケた生活を、つまらない毎日を、そんなに幸せだと感じろってんだ。同級生には結婚して新築を購入した奴だっているってのに、俺の家は賃貸アパートのまま、彼女は二次元だから会えねーときた・・・それに会社でも業績は下の方で夢も希望もない。これでどうやって100の幸福感を持てってんだよ!!

そうして不貞腐れていたら、男はいい加減そんな自分が嫌になった。もう現実を見るのも嫌になった。考えることに疲れた男は、仕方なく自分の小さな幸せに目を向けてみた。
まあ、俺にだって一応、1の幸福感はあるからな。そうだなあ・・昔から大病を患ったこともないし、元気っちゃ元気だ。生きているだけで幸せってのはわかんねーけど、いくら不満があるからって、生まれる前の時間に戻って、生まれなかったことにしますかと言われたら・・・・なんか寂しいな・・まあ、今すぐ死にたいかと言われたら死にたくはない。

なぜ俺は死にたくないんだろう。何が良くて生きていたいんだ?
人生をゲームに喩えてみると、俺はメインキャラクターで、とりあえず動きたい方向に動くことができる。目もカメラだと思うとかなり高性能だな。
なんか、この先がどうなるのかはこのあとのストーリー展開によるが、そこは未知数なのが面白みっちゃあ面白みだよな。

その夜男は夢を見た。
自分がゲームのキャラクターになっていて、画面に男の姿が表示されていた。そしてその横に、いろいろなステータスもデータとして表示されていた。
現在位置:地球
性別:男
年齢:34
役職:平社員
運動能力:まあまあ
頭脳:中の下
容姿:平均的

俺ってゲームキャラとして見てみると意外と優しそうだな。それにしても、わかっちゃいるけどステータス画面でデータをハッキリこう書かれると嫌なもんだな・・全部普通じゃねえか。つか頭脳が「中の下」って、どういう表示方法だよ・・・
男がそう考えていると、次の画面が現れた。
 
キャラクターを削除しますか?それともゲームのプレイに戻りますか?
 
男は狼狽えた。うわ、なんだよいきなり削除って!ふざけんなよ。消したら俺が可哀想だろ!!それに俺は34年もこのキャラクターを操作してんだぞ!そう簡単に消せるかよ!
この先もプレーするに決まってんだろ。このあとどうなるかわからないんだしな。いろいろやりたいこともあるし、行ってみたいところもあるし、このあとどういう運命になるか楽しみだしな。このステータスから何を起こせるのか、最後までプレーしてみたいし!
夢の中でコントローラーを握り、男はボタンを押した。
すると、画面にはこう表示された。
 
プレイヤーを地球から削除しました。

はっ、はっ?!ちょ、ちょっと待て!!俺間違って押したのか?!嘘だろ?!まだ消えてねえだろ?!確認画面ないのかよ?!
男はあらゆるボタンを押してみたが、画面に変化はなかった。
ちょ・・やめろよおい・・なんなんだよなんとかしろよ!34年分のデータだぞ!!いや、そうじゃない・・・とにかくあいつのこれからをプレーしたいんだよ!あれが俺なんだから!あのあとどうなるのか見てみたいんだよ!知りたいんだよ!返してくれよ、戻してくれよ!出せないのかよ?もうないのかよ?!なんとかしてくれよ!嫌だよ!!うわああああああああ
 
ハッと目が覚めると、男は汗だくで布団に寝ていた。まだ夢と現実の区別がつかず、男はこう思ってしまった。
ハアハア、あ、あ、あっぶねーーーー!!俺、削除されなかったんだな?!これ、ちゃんと、俺だよな??はーーーーっ何だよ心配させやがって!!
今俺、俺をプレイ中なんだな?!今、新しい朝なんだな!!俺の今後の運命はプレイしてみなきゃわからねえんだな!!うおおおおおやったぜうぉりゃあー!!さあ、どこに行く?何をする?どうやって操作する?!
 
男は布団から飛び出して、居ても立っても居られず着替えてアパートの外に走り出てみた。生まれ変わったような気分だった。ぐーっと伸びをすると、久々に背中の筋肉を伸ばした気がした。

足元を見ると、道端の雑草がまだ朝露をつけていて、太陽の光でキラキラと輝いていた。男はその美しさに目を見張った。露草って、こんなに綺麗だったんだっけ・・・子供の頃以来目もくれてなかったわ・・・つか太陽があるってすげえよな・・俺、現在位置:地球ってなってたけど、考えてみりゃとんでもねえステージでこのキャラ動かしてたんだな・・・

そんな男の感動を知るはずもない近所の少年が、通りをたまらなく嫌な顔で犬の散歩をしながら歩いていった。お向かいの奥さんは玄関の掃除をしてため息を付いている。

男はそれを見て猛烈に叫びたくなった。おいお前ら!!何シケた顔してんだよ!!俺ら今すっげーところにいるんだぞ!!お前らだって昨日の夜、削除されずにまた朝起きられたんだろが!!今日は晴れていて、ここで露草が信じられないくらいキラキラしてんだぞ!!地球っていう星のステージで新しい一日をプレイできんだぞ!!お前らも今せっかくプレイ中なんだぞ、好きなことしろよ、楽しいことしろって!!お前らは今、お前らがどんだけ幸せかわかってねえんだよ!!
 
そこで男は電気ショックのような衝撃とともに、この朝二度目の目覚めを経験した。
俺、、、俺、バカだ・・・不幸だなんて言って、バカだった!!
俺、幸せだった・・・・・生きているだけで幸せだった・・・!!
俺はアイツらと同じだった・・・ずっとつまんなそうな顔してた・・その間も幸せだったんだな・・・・ずっと幸せだったんだよ・・
俺は、不幸だなんて余裕こいて思っていられるくらい、幸せだったんだ・・
あの神さまの言うとおりじゃねえか・・・
 
すると神さまが現れて、こう聞いた。
「男よ、お前は今幸せのようじゃな?」
男は言った。
「ああ、生きてっからね。」
神さまは笑顔で言った。
「それじゃあきっとこれから、これまでのお前が知らなかった幸せを知るじゃろう」
男も笑顔で言った。
「それが何だとしても、俺は幸せだよ」
「おや、ウニ丼じゃなくて、イクラ丼でもか?」
二人は笑った。

かくして男は幸せになった。男は歩けば幸せだった。泣けば幸せだった。ウニ丼があってもなくても、50の幸福感のときも、それが1のときも、不幸せなときも、いつも100の幸せを知っていた。
すると、面白いことがたくさん起こるのだ。男は人生を楽しんだ。まるでゲームをプレイするかのように、軽やかに。
そして、何をしていても、生きていればそれが天命だと思える人生を送ったのであった。 

人生は受け取り方ひとつなのかもしれない。
わたしたちは今すでに自由だ。今をどう思うのか、それすらもわたしたちに託されている。どんなふうに解釈しても良いのなら、イマジネーションの限りを使って、今そのものを楽しんでみよう!!
地球の上で、まだ展開を知らない、未来に向かって。

今日は長くなったので、こんなところで。また、明日!!

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