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34/1096 住み家への思いは自分への思い

吾輩は怠け者である。
しかしこの怠け者は、毎日何かを継続できる自分になりたいと夢見てしまった。夢見てしまったからには、そう夢見る己を幸せにしようと決めた。
3年間・1096日の毎日投稿を自分に誓って、今日で34日。

(この毎日投稿では、まず初めに「怠け者が『毎日投稿』に挑戦する」にあたって、日々の心境の変化をレポートしています。
そのあと点線の下から「本日の話題」が入っているので、レポートを読みたくない人は、点線まで飛ばしておくんなましね。)

今日は34日目。雨の月曜日だ。なんだろう、この気持ちの変化は!今日はなんだか毎日投稿のために生きているような気がしてきた。これはきっと、ここに向けている気持ちがとても大きいからだと思う。
わたしの希望は、毎日投稿が日々のちょっとしたリラックスタイムになること。毎日の思いや思いつきをアウトプットして、それが自分にとって良いリズムでの放出になることだ。
これは、繰り返しでしか得られないこと。だから今日もゆくのだ・・

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今日は雨がひどすぎて子供の学校が休校となった。ザーザー降りの朝の7時だ。なんとここで、大雨のためにWi-Fiが使えなくなるというピンチに陥って、モバイル通信で投稿するしかなくなってしまった。
というわけで、スマホの画面でせっせと書いているけれど、今回はせっかくだから実験的に写真付きの投稿にしてみようと思う。評判が悪かったらやめよう…

寒くなってきたので、ここ数日で我が家もとうとう薪ストーブを使い始めた。上に鍋などをいくつも置いて使えるクッキングストーブだ。

数日使うとこんなに汚れてしまうため、手入れもなかなかの手間。それもまた楽しい。

大きな切り出しっぱなしの薪に火入れをするところ。

細い薪に比べ、なかなか火がつかないが、細い木を焼べるうちにやっと着いた。この過程もまた楽しい。いつも、火を読み、うまく熱を伝える技を極めたいと思ってしまう。
朝早いので、まだ外は暗い。薪の火を見ると気持ちがほころぶ。そして、家が自分を風雨から守り、その中で暖かく守られているのを感じる。屋内にいることのありがたみよ!
このとき同時に、不思議と小さな炎に両手をかざして守っているような、守る側の感覚も感じられる。家の中の世界がすべてになる。何故なのだろう。子供の頃から、雨の日に編み物をしていると、意識せずとも自然とこれと同じ感覚に「落ちる」。
どこまでも幸せをたたえた心持ちだ。

もう大丈夫そうだ!大きな薪にも火が回り始めた。この薪だと、燃え尽きるのに10時間はかかる。

右横は丸い温度計が付いていて、この中はオーブンになっている。使ってみるまで半信半疑だったが、ガスとはまったく違った素晴らしい仕上がりの料理が作れる。空気量や薪の量で温度の調節も効く。これがまた楽しい!

わたしは、火を使うと、ああ、このままここに家を作りたい!と感じてしまう。

子供の頃に、ダンボールやブロックや木材などで外に基地を作ったことがあった。素晴らしく嬉しかった。
その場所に台所や寝るところなどを作ったが、楽しすぎてヤバいと思った。そこに妹や近所の友達と入って、草を刻んで水でもんで緑色を出して、お茶だと言って喜んだ。その基地家のそばで火を焚いて、里芋を焼いてみたらホクホクになった。基地に運んで食べた。塩などなくても美味しかった。天を仰ぐほど嬉しく楽しかった。

次の日に雨が降った。わたしは急いで家の裏を見に行った。基地は無残にも壊れていた。
あれを見たとき、ダンボールではダメなのだと思った。火を焚いて食べ物を焼いて食べながら、そばにもっとちゃんとした家を作りたいと思った。ここが台所で、ここが食べるところで、寝るところは危ないから奥にして…と、自分で決めて少しずつ居場所を充実させたいと思った。

自分の基地だ!好きなようにできるんだ!
移動したっていい、自由な暮らしだ!
さて、食べ物を取りに行くぞ!
…と、これが実際にできるだなんて。早く大きくなりたかった。

わたしは大人になって、当時の夫と廃工場を買い取って、中を崩し、好きなように家の中を自分で組み立てて自分で作るチャンスをつかんだ。猛烈に嬉しかった。本気の大作を作らねばと思った。

工場は目も当てられないほど汚かった。茶色い偽物の木目が刷られたペコペコに薄いベニヤが全面に張られていた。壊れた蛍光灯がついた灰茶色の天井、廃油とペンキの飛び散った床、錆びた金属製の階段、どれもがこちらの士気を大きく削ぐ要素だった。
大量の虫の死骸や隙間風も、安いステンレスの窓サッシも、昭和の時代を思い出すすりガラスも、ほとんど自責の念になりそうなほどわたし達を途方に暮れさせた。
だが、わたしのやる気は高さにすると富士山に到達するほどだったため、そんな落ち込みは踏み潰せば済んだ。そして、デザインをした。工法を学んだ。技術を磨いた。何より自分を信じた。

天井を白く塗り始めたところ。鉄筋と木とでは吸水率が違うため、石灰を塗るのに手間がかかりすぎ、最悪の作業となった。

右側に積み始めているブロックは冷蔵庫と洗濯機を置くところ。水道管や排水管の経路だけでなく、リビングやエントランスからはそれらが見えないようにしたかった。これでもだいぶ進んだところ。

そして前夫と戦車のごとく進んで好きな空間を作り上げた。ラストスパートはイタリアからデザインと工法の指示をして、前夫に仕上げてもらった。

地獄の過程であった。余は満足じゃ…

自分の居場所を愛すること。
その喜びは計り知れない。
屋根の下にこもって、食料を持ち込み、火を使って食べて、寝て。わたしの家は、わたしの基地だ。
家を可愛いがって、発想を巡らせて使い道を考え、自分に優しく使い勝手をよくすることと、自分への愛を実践することとはとてもよく似ている。

家への思いや態度は、その人の人格をよく表している。家に余計なものがたくさんある人は、不要な信念をたくさん抱えていることが多い。
家を買いたくない人は、結婚や仕事などの大きな存在に違和感があったりする。
使わない部屋がある人は自分の能力を活かしていなかったり、見ないままになっているところが多い人は、自分の心を無視していたり…

そしてわたしは今、こちらイタリアにいてまたもや突然家を失った。ここを今年中に出て新たな住処を得なくてはならない。先日問い合わせた古い家は、古すぎて買取不可だそう。また探し直しだ。もうあまり時間もない。初夏に夫の起こした会社は新しすぎてローンを組めず。
これからどうなる?!一体どうする??
再びホームレスの危機がやってきた。しかしわたしの心は湖面のように穏やかだ。こんな事はどうという事はない。

とにかくわたしが向かっているのは変化だが、変化は楽しいものだ。それに、自分の手のひらの上にいるのだから、怖いことはないのだ。
こんな風に肝が座ったのは、わたしがスピリチュアルなことが好きで追求したからでも、おかげで宇宙の法則を知ったりできたからでもない。
単にこれまでの経験を頭から味わったからだと思う。
起こることに追われるな、こちらから追え!そう思っていると、本当に強くなった気がする。

わたしの基地の旅は、まだまだ続きそうだ…

では、今日はここまで。また、明日!

見出し画像:Photo by Kyle Glenn on Unsplash

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