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たまには真面目に。 訪問看護の世界⟡.·*.


いつも好きな事を気の向くままにnoteを書いているんです。それがある意味息抜きというか。
noteを始めたのは、本当は自分の仕事の事をテーマに書きたかったのが始まりなんですが、気づいたら好きな韓国カルチャーや日記みたいな事ばかりに…

たまには真面目に書いてみるか!とスイッチが入りそうなので、私の仕事について今回は書いちゃおうと思います⟡.·*.

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私は看護師です。かれこれ20年以上この仕事をしている。
そして今は『訪問看護師』をしています。訪問看護の世界に入って、かれこれ6年位経ちました。

訪問看護師ってご存知ですか?

多分知らない人の方がまだまだ多いと思っている。

訪問看護とは簡単に言うと、看護師が自宅に訪問して、病院と同じように必要な処置やケアを、医師の指示のもと行うといったところでしょうか。呼べば来てくれるってものではなく、基本医師の指示が必要で、医療保険や介護保険制度に基づき訪問します。自費で利用する事も可能ではあります。

この訪問看護という世界は奥が深いんです、たぶん。
と、私は思っていて、そこにどっぷりハマっている。これもそう、沼というやつなのかもしれません。そして沼が好きなのか?私は。

これをテーマにすると、あれやこれや、書くことはたくさんあるし、書きたい事も多い。今回だけでは書ききれない。だから、なんとなく逆に書くのが進まなかった。

訪問看護では、色々な人の人生、価値観、生死感。様々な愛情、家族のかたち、在り方etc…を目の当たりする。
けっこうすごい世界だと思う。ドラマや映画にできそうなエピソードがわんさかある。

病院という、ある意味守られたところから、外に出ると、看護師なんて肩書きはあまり通用しない。
病院は基本治療を求めて行く場所だと思うし、そういうところである。だから患者は医師や看護師には基本YESが通常である。
けれど、
在宅では、ざっくりわけると、必要で来てもらいたい人と、なんだかまわりに必要とみなされてセッティングされちゃった人がいる。看護師に求められる事も実に様々で、まず、看護師だと思っていない人もいる。ただのお姉さんだと思ってる人もいるし、なんだかわかんないけど、週に何回か来る話し相手の人って認識の人も多い。
なので、まぁまぁアウェイな状況で、看護師としての役割を果たさなければならない時も多々ある。
病院のように、~しましょう、~してくださいね~では、なかなかなかなかうまくいかない。
NOスタンスの人が多数!それが普通。
もちろん、看護師さんありがとうって、私たちの来る意味を理解し、ウェルカムな人もいる。

そんな、ちょっと小難しい一筋縄ではいかないとこが、訪問看護の魅力でもあると思うし、そこで真の看護師のスキルというやつがためされる場なのだと思う。

昔、新人くらいの時に病院で一緒に働いていた大先輩が『看護師は女優よ⟡.·*.』っていつも言っていた。ちょっと眩しい⟡.·*.美人だったし。
別な人は『訪問看護はキャバクラみたいなものだ』と強烈な事を言い放つ同僚もいた。

全く意味がわからず、いつも聞き流していたけど、その意味がやっと最近になってわかる気がする。(随分かかった。)
そして、この意味もまた深いと思う。
看護師たるものをそんな風にって思うかもしれない。けれど、さすが大先輩たちの一言だなって、今は思う。

訪問看護は利用する人がいなければ、利益はうまれない。
まわってなんぼの世界。シビアである。
医療・看護業ではなく、サービス業という分類する方がしっくりくる感じかもしれない。
けれど、それだけではダメなのだ。やっぱり看護師としての専門性が重要で、それを何気なく発揮する必要がある。何気なくね、ちらちらっと。それがミソってやつなのかなと思う。

訪問看護師としての毎日は、
実におもしろい。

訪問する家はバラエティにぶっ飛んでいる。裕福な家庭。普通の団地。足の踏み場がない家。ゴミだらけの家etc…けれどみんなその人の居心地のよい生活スペースである。
表情変えずに、まずは溶け込む必要がある。
そこから始まると思うから。(ここが女優的な面っていうのかな。)

夏場は地獄で、毎日熱中症との闘い。
お風呂の介助が1日何件もあると、サウナをはしごして、頭から水かぶったみたくなる。おばあちゃんと、暑い暑いとクーラー部屋に転がり込む。

または猛暑の中、暑くないという高齢者。
ステテコ重ね着スタイル、なぜか暖房30℃設定の人も少数存在。こちらがぶっ倒れ運ばれそうになる。
ここから、毎年お決まりの暑い、暑くない論争が始まる…
『今からそんなんで、どうするんだ!昔はな、……』のお説教を受ける。
和尚さんの説法のようにも聴こえてくる。
止まらないので、微動だにせずまずは粛々と聴く。
そして、お願いですので、涼しくねと話すと、なぜか「暑い中悪かったな。ありがとうね」なんて優しい言葉が返ってくる。

⟡.·*.何気ない優しさや思いやりが見えたり、そんなやり取りがあるのも素敵なところ⟡.·*.

家族に囲まれている人。
1人で生きなきゃならない人。
そろそろ人生の最期がせまっている人。
外の世界を遮断してしまっている人。

色々な人の人生に触れ、自分の人生感や、価値観も大きく変わったと思う。
何か少しの力になればいいなと思って毎日まわっている。苦しい事を吐ける相手、定期的に来る爪切りのおばさん。そんなんで良いと私は思っている。
なんだか定期的に来てくれて、話を聞いてくれて。でもここぞという時に力になってくれるような。

そんな役割を果たすのも、日々わるくないなと思っています❁⃘*.゚

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またちょこちょこ訪問看護の世界については書いていきます。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました⟡.·*.








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