見出し画像

誰の1番にもなれないけど、なりたかったから。

クラスやサークルの団体で孤立することはないけど、二人で会うような友達はいない。誰とも一緒にいられるけど、グループに属してはいない。


それが私だ。

高校くらいからそうだった。男子率の高い高校で、女子はクラスに多くても15人。孤立はしないが、グループに分けたときにどこにも入れない。

例えば、クラスの中で私が1番に仲の良かった子をAさんとすると、AさんはBさんとの方が仲が良く、AさんとBさんは互いの認める親友どうし。
そんなことがたくさんあった。

Bさんとは同じクラスにならなかったから、「二人組つくってー」はAさんと組める。余りはしない。


けど、学校以外ではそうはならない。強制力がなくても二人組を作るのは本当に仲の良い人達だけだ。


これらのことを、昔は「そんなもんだよなあ」と思っていたけど、私の他人との接し方が原因だとわかったのは大学に入ってからだ。


恋人に、友達いないんだよねえと話したとき、「当たり障りない接し方だけど、誰とも本気で向き合ってないからじゃない?」と言われた。ハッとした。


その通りだった。

人と二人で会わないのも、誘われないし何より私が誘わないからだ。


「まず、自分が本当に仲良くしたい人を見極めなよ。それ以外の人を邪険に扱うんじゃない。その人達と丁寧に接するんだ。」
それを聞いて、考え方ががらりと変わった。「この人はもうちょっと仲良くなりたい!」「いいんじゃない?俺もいいやつだと思うよ」

それから少し積極的になれた、ような気がする。

まるで恋人がほしい大学生みたいだけど、instagramのストーリーに反応したり、何かの用事でLINEしたときに「こんどご飯行こうよ!」なんて付け足してみたりしている。

そんな自分が嫌いではない。


何人かとは距離を詰めたり、二人で遊びに行ったりできるようになったけれど、結局、今かかっているうつ病だって、真っ先に打ち明けたのは彼だけだった。
伝えても受け止めてくれる、と思えるような人は、私にはいなかった。


けどまあ、いいかな。いつか、自分も相手も1番だと言い合えるような人に出会えるなら。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?