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オランダからこんにちは!#27 ‐花文化編‐

連載27回目。今週は、このオンラインマガジン『世界の旅人たち』が始まって以来、初めての「フリーテーマ」となりました。

ちょっとここで、本誌の紹介!

オンラインマガジン『世界の旅人たち』は、2020年2月に企画が始まり、毎週違ったテーマに沿って、世界各国から日替わりで記事をお届けしています。現在のラインナップは、ベトナム・ジョージア・タイ・オランダ・ボリビア・イタリア。こう見ると、旅に出たくなる並びですよね~。

現地在住の日本人による現地の最新情報が詰まった記事たちを、月たったの500円で読みまくれるという、鬼コスパのマガジンとなっておりますっ!

日額にして、なんと16円!!!!!

マガジンに入っている気になる記事だけを、1記事100円で単体で購入することももちろんできます。もし面白そうだなと思った方がいらっしゃったら、ぜひこちらからチェックしてみてくださいね!

というわけで、今週はフリーテーマなのですが、いざ何でも書いていい!と言われると、何を書くか悩みますね~。

ヒントを得るため、今週の私の記事担当日である「8月7日」は何の日なのか調べてみたところ、ざっとこんな感じでした!

・立秋(*秋の気配が立つ日)
・鼻の日
・花の日
・花文化の日
・花やしきの日
・バナナの日
・オクラの日
・仙台七夕まつり(*8月6日~7日)

2002年8月7日には、多摩川にアゴヒゲアザラシの「タマちゃん」が出現し、一躍話題となりました。もう18年も前の出来事なんですね……(遠い目)

さて、話が大幅に脱線してしまいましたが、ここからが本題!笑

今日は、先ほどのリストにもあるように「花の日」そして「花文化の日」でもあるということで、オランダの素敵な花文化を紹介していきたいと思います。

*オランダと花*

以前の記事で、オランダが世界第2位の農産物輸出国であるとお伝えしたことがありますが、お花の生産はその中でも盛んな分野の1つで、1500年代から続く栽培の歴史があります。現代では温室やICT技術を上手く活用して、色々な種類の花(*バラ、チューリップ、菊、ガーベラ、カーネーションなど)が栽培されています。なんと、オランダで最初の温室は1871年に作られたというから驚きですね!

そんな花大国の証拠(?)として、オランダのアールスミアという街には敷地面積が約100万㎡の世界最大の花市場(Bloemenveiling Aalsmeer)があり、「世界の花の価格はアールスミアで決まる」という言葉もあるほど。

ちなみに、花市場では通常の競りとは違い、高い値段から始まって段々と値段を下げていく「競り下げ」という方式が採用されているそうです。面白いですよね。競り下げはオランダで考案され、「ダッチオークション」とも呼ばれます。競り下げをすると、取引スピードの高速化が図れるため、市場に大量に届く花を新鮮なうちに取引することができるというメリットがあります。また、過去の教訓から価格が高騰し過ぎないよう調整しているという側面もあるようです。

一番大きなBloemenveiling Aalsmeer以外にも、いくつかの花卉卸売市場があり、実に世界で流通する花の60%以上がオランダに集まってくるそうです。こうして市場に集まった花の多くは、スキポール国際空港から世界中に出荷されていきます。

*生活の中の花*

そんな背景のあるオランダでは、「花」が生活の中でとても身近にあります。街を歩くと、道の横の植え込み橋の上など、様々な場所がカラフルな花々で彩られています。下の写真は橋の欄干に飾られたお花。人々の家の窓辺にも、よく花が飾られていてとても素敵です。

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この「花を飾る文化」には、オランダが位置するヨーロッパ北部の寒くて暗くて長い冬が大いに関係しているのではないかと思います。冬場はあまり晴れず、すぐに日が暮れて暗くなってしまうのですが、そんな季節に家にカラフルな花を飾ることで、明るさを見出してきた部分もあるようです。また、暮らしや人生を楽しむことを大切にしているオランダでは、花はインテリアのひとつと言えるのかもしれません。

一風変わったところで言うと、中世のオランダの画家たちも花をモチーフとした花卉画というジャンルの作品をたくさん残しています。花卉画は、ただ単に見て美しいだけでなく、登場する花々にそれぞれ意味があり、その意味や教訓を読み解く寓意画的なものだったようです。例)チューリップ→虚栄、赤いバラ→愛、クロッカス→再生、スイセン→自惚れ etc.

花卉画

さて、現代に話を戻しましょう。

オランダではの中に花屋さんがいくつもあり、週に2回開かれる市場でも花屋さんのテントを目にします。この他に、スーパーマーケットでも購入することができるので、花を買う所にはまず困りません。

それから、日本との違いを感じたのが、

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