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【詩】野球〜藤井寺球場への想い〜

気がつけば いつの間にか私は
スタンドにいた
眼の前に広がるのは まるで遊園地のような
広い広いグラウンド
メリーゴーラウンドも
ジェットコースターもないけれど
毎回 予想もつかないような物語が
繰り広げられていた

そこで見たこと 感じたこと 聞いたこと
グラウンドとスタンドが一体化したこと
そのすべては『私』の日々の中にあった
『おはよう』や『ただいま』
『おやすみ』のように
私にとってあたりまえになっていた

あたりまえの存在が
突然私の目の前から消えた
理解できず その真実を受け入れられずに
行き場をなくしたこの思いは
怒りとなり 涙となり 叫びとなり
未だに心の奥底にくすぶり眠っている
刃の矛先を向ける場所がない以上
その思いを再び呼び起こしても
前には進めない

憎しみからは何も生まれない
前に進ためには
思いを断ち切ることも必要ないなのだ
私の中に刻まれた歴史は確かなのだから
その真実があればいい

その真実があればいい
07'6.20

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