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ときどき思い出すこと

子どもの頃、夜ふとんに入ってうとうとしていると、必ず同じ場面がよみがえってきた。
その場面の中に入り込んでいくようにして
眠りに落ちていった。

そこが何処なのか、何時代なのか
自分は何者かも分からない。


さっきから薄暗い洞窟の中を歩いている。
うなじがじっとりと汗ばんできて
呼吸も重苦しい。
自分のいる場所は相当湿度が高いようだ。
外は夜だろうか。
もしかしたら、ずっと雨が降り止まないのかもしれない。

足元は石畳が続いている。
どれも湿っぽくてうっすらと濡れている。
微妙に丸みを帯びている石に
足元をとられないように慎重に歩を進める。

壁に掛けられたランタンの炎がゆらめいていて
わずかな灯りに映し出された自分の影も
心なしか揺れているようだ。

そこまでいくと
毎回必ず洞窟が崩れ落ちてきて
岩の下敷になってしまう私。

でも、痛くないし、悲しくないし、
全身にのしかかる圧迫感だけを
感じ取っている。

あー、
またこんな事になってしまった。
でも、絶対にあきらめない。
そんなことを考えている。

いったい私は

何処で何を

やっていたのでしょ~うか^^

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