日本サッカーに求められる新旧のエネルギー
●輝きを増す、日本サッカーのスター達
横浜FCの三浦知良
横浜Fマリノスの中澤佑二
鹿島アントラーズの小笠原満男
ジュビロ磐田の中村俊輔
ガンバ大阪の遠藤保仁
日本では知らない人がいないレベルのJリーガーである。
40歳近い彼ら(カズに至っては51歳)だが、チームはもちろん日本サッカーに必要不可欠な存在であり、ピッチ上でも未だに輝きを放っている。
前節にG大阪を破った鹿島だが、FW金崎夢生が試合後に語った
「満男さんがいると全然違うなと感じました」
という言葉が全てを物語っている。
経験に裏打ちされた技術はもちろん、要所での的確なコーチング等、試合を支配するに当たっての要として存在感を発揮していた。
チームにこのような精神的支柱がいると、チーム全体が変わってくるのは明らかだ。
事実、毎回のW杯メンバーにはベテランが選出されている。
02年の中山雅史、10年の川口能活、14年の遠藤保仁あたりが良例である。
スタメンでなくともベンチからチームを鼓舞し、ピッチ外でもチームのことを考えて動くことができる精神的な支柱である。
また、往年のスターであるこのようなベテラン選手がチームにいることで、昔を知るサッカーファンを呼ぶことにもなるし、彼らの活躍を知って喜びはひとしおである。
私自身も、小学生ながら熱狂していた02年W杯のメンバー、例えば小野伸二や稲本潤一が所属するコンサドーレ札幌の試合を、彼らを見たいという理由で観戦している。
試合を見ていても、やはり動きやボールさばきの質が違う。歳を取ってもクオリティは衰えない。
彼らの活躍に他選手は鼓舞され、チーム全体のレベルアップに繋がることを確信できる。
ベテランの輝きは色褪せることを知らない。
●磨くほどに輝く未来のスター達
ベテラン活躍の一方で、今季の開幕戦から目立っていたのが若手の起用である。
開幕戦から出場を果たしたFC東京の久保健英を始め、ガンバ大阪の中村敬斗、清水エスパルスの立田悠悟等、10代の選手の活躍がめざましい。
若干16歳の天才久保健英は、ご存知の通りFCバルセロナの下部組織に所属していたが、やはりこのような若手が活躍しているとサッカー界全体の盛り上がりも変わるしサッカーへの注目度も上がる。
実際、今季の開幕戦の浦和戦では、約5万人キャパの味の素スタジアムに36,000人もの観客が足を運んだ。
日本サッカー若手育成の例として、
ルヴァン杯では、昨シーズンよりスタメンに21歳以下の選手を1人以上含めることと定めている。
また、ニューヒーロー賞として本大会で活躍した若手を表彰し、若手育成の推進として大きな役割を担っている。
過去には名波浩や高原直泰、鈴木隆行、長谷部誠等を表彰している。
彼らが勢いそのままに日本サッカー界のスターとして君臨しているのは説明不要である。
このような若手活躍によって今の日本サッカー界が盛り上がるのはもちろん、若手選手自身の成長、海外への進出、ひいては未来のサッカー界の成長へと繋がっていく。
日本サッカーのスターを増やすためにも、原石を磨き続けることが求められる。
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若手とベテラン、一回り以上歳の離れた両者だ。
世界に目を向けると日本はまだ道半ばという印象だが、日本サッカーを社会にもっと定着させ世界に躍進させるためには、
両者のエネルギーとそれによる各チームの成長による全体の底上げが不可欠である。
6月に控えるロシアW杯によって世の注目も集まっている今、新旧のエネルギーとそれに刺激を受けた各選手の躍進に期待したい。
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