ネイバーズグッドの挑戦①

ボトムアップの地域づくり環境を

小さなイベントのボランティアから商店街や町内会、NPOや非営利団体、福祉、行政、上場企業…と。

本当に有難いことにいろんな関わりを持つことができ、さまざまな側面でまちに触れることができております。

僕らがやっていることは、目の前の人の困りごとをどうにかできないものか、と毎度毎度必死に考えているに過ぎません。ときに無謀で、また無鉄砲ながらも、そんな行いを見てくださっている方々がおり、機会を与えて下さって今に至ります。

生かされ、活かされているなぁと感じる日々です。

さて。
そんなさまざまな視点を得られることにより、今の社会における課題の本質に触れられているような気がしています。

それぞれ具体的な課題は違えど、抽象化して捉えると同じ課題を抱えています。

行政に限っても商業、教育、観光、文化…とさまざまな部署とやりとりをさせていただく機会に恵まれておりますが、部署を跨いで関係を持つことができているのは、やはり共通する課題に向かっているからだと思います。

大きく捉えて「まちづくり」という課題に対して、大きな組織ほどうまくいかず、小さな活動ほど手応えはあれど、拡がらない、続けられないという現実にぶつかる傾向にあります。

僕が「まちづくり」というワードに触れたのは、シェアハウスを始めた8年ばかり前になりますが、当時より「まちづくり」というものが課題とする解の糸口はなかなか見つけられていないように感じています。
それどころか、ますます難しく、複雑になっているようにも感じます。

何がそんなに難しくしているのか。

詰まるところ、トップダウンマインドと現代社会の不一致によるものだと感じています。トップダウンに関しては、施策を下す側も、また受ける側の双方にその要因があると考えます。

個人に力を

さまざまな地域イベントに行ったり、実施する中で本当に素敵な商品やワークショップ、企画に出会うことが多々あります。

先日も地域の方々の手で作られたイベントに出向き、とても暖かい気持ちになりました。
この”暖かい気持ち”になれる、ということが地域にとって大切です。

そして、人々の嗜好は多様化しています。みんながみんな楽しいことを企画するより、それぞれの好きを突き詰めた出し物が集まった方が断然いいイベントになると思います。

力のある組織はもっと個人にコンテンツを委ねればいいのにな、と思います。

しかし、企画の失敗を恐れ、委ねる先の信用を対外的な数字で測って判断し、縁もゆかりもない外の企業や団体に委託します。もしくは既得権益に持っていかれてしまうか。

「まちづくり」に対する予算と権威がそんな体制にはまってしまっているので、本当にまちを良くしたいと思っているのか?と、疑問を抱かざるを得ないのが正直なところです。

では、どうすべきだろう。

凝り固まってしまった体制を変えることは至難の業であり、また、下される施策に対し、文句を訴えるのも建設的ではないと感じます。

「個」の時代と言われているものの、学校教育から根付かされてしまったトップダウンマインドからどうしても抜け出せず、本当の意味での「個」が確立できていないようにも思います。

「個」は「個」で、もっと責任を持たなくてはなりません。

「まちづくり」は慈善活動なんだろうか?

短くはない期間、まちに関わってくる中で、当たり前のようにボランティアとして使われてしまうことに疑問を覚えます。

イベント然り、商店街や町会の維持云々。
自分もイベントを企画する身として、どうしても有志の協力に頼らなくてはならない実状も重々わかります。

こんな疑問を抱いてからは自分が判断を下すことができることについては、採算が取れない企画やイベントの出店については控えるようにしていますが、本当に難しいテーマです。お金ではない対価、という考え方もあります。

また、前回のnoteにも触れましたが、イベントだけが「まちづくり」ではありません。恒常的な関わりの積み重ねが根幹にあると考えます。

まちに関わる中でいくつかの疑問。

なんで、いつだってイベントの予算がないのだろう。
なぜ、恒常的に関わる人や企画者にお金が落ちないのだろう。

新しい仕組みが必要

イベントの予算がないのは、そもそもビジネスとして成立しないことが起点になっているからです。
利益度返しで手弁当で行うことが常套です。

だからこそできることがあり、だからこそつながれることもあります。それこそがまちのお祭りである、といっても過言ないかもしれません。

僕自身の存在も、そういったつながりの中で生きてきているので、同じ目的に向かってさまざまな人と力を合わせて事を成す快感の味を知っています。

しかし、これだと中心の人物がずーっとがんばり続けなくてはなりません。
続いているイベントは、誰かがずーっとがんばり続けています。
それもボランティアで。

そして、昔ほど景気がよくありません。
人手不足の問題には高齢化の問題もありますが、都心部においては景気の方が大きいように僕は思います。

みんな自分の商売や仕事で忙しいのです。

補助金、という制度もありますが、そもそもビジネスとして成立しない企画に対し、ドーピングをするようなもの。どうしても依存しやすい構造になります。キャッシュフローも悪く、加えて大体主体となる団体に対して人件費の類いは下りません。

果たしてこのままでいいのだろうか。

ネイバーズグッドの挑戦はここにあります。
長くなってしまったので、続く。


【サポーター募集】 聴いてくださった方、読んでくださった方のスキマ時間に"小さな発見"や"気づき"を与えられるようなコンテンツづくりに励んでいきたいと思っています いただきましたサポートはコミュニティーづくりや街のお手伝い等、支えて下さっている方へまた還元できるよう使っていきます