見出し画像

☆本#402,403 人生って「無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記」「そして私は一人になった」山本文緒著を読んで

著者がすい臓がんと診断されてからの日記。

2020年12月、著者は腹痛が続く原因はテレビ出演の緊張かと思う。が、痛みが消えず病院へ行くと慢性胃炎という診断。しかし痛みが増し、大きい病院で検査するよう言われ、2021年4月すい臓がんと判明する。その後の、5月から10月までの日々が綴られている。
著者は化学療法は試して無理と判断し、緩和ケアを選択したので闘病記ではない。けど、化学療法による(?)5月の衝撃な出来事、日々の体調、書こうとしてた本の話、夫との話、仕事用に借りていた部屋に関する話、読書感想、余命をSNSで発表している人が散見されるけど、自分はSNSはやめて日記にした話、自己分析的な話、等々。

主観だけど、著者の書く主人公のもろさや強さは著者の欠片なのだな、となんとなく思う。

エッセイの方はこれまであまり読む気がしなかったけど、これを機に「そして私は一人になった」というのも読んだ。
これは主に33歳当時の著者が離婚後、ずっとしたかったという一人暮らしを始めてからの日記。
巻末に「4年後の私」と「そして私は飲まなくなった(書き下ろし)」が含まれていて、後者は著者が45歳(12年後)のとき。4年後の自分は当時ずいぶん追い込まれていた(その後鬱と診断される)とか、その翌年に胆嚢摘出手術をしたことが明かされていた。これは大量飲酒、油脂の摂りすぎによるもので、反省して2017年に飲酒をやめたとか。

この記事が参加している募集

#読書感想文

191,569件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?