⭐︎本#513 宿命の女「時計仕掛けの恋人」ピーター・スワンソン著を読んで

著者のデビュー作。
ファムファタル(宿命の女)に出会ってしまった男。

出版社に勤めるアラフォーのジョージは、会社帰りの金曜日、同僚で、つき合っていたこともあるアイリーンをバーで待つ間、大学のころつきあっていた恋人に似た女性を見かける。

バーを出て、アイリーンには嘘をついて帰るふりをして、ふたたびバーに戻り、元カノのリアナに声をかける。
実は、彼と話がしたくてバーに来ていたと言うリアナは、大事な話があると。二人は後日会う約束をする。

リアナは当時オードリーという名だった。学校が休みの間帰省していた彼女が自殺したと聞き、ジョージは彼女の実家を訪れる。そこで、本当の名はリアナと知るも、行方知れずに。その後もずっと心の中には彼女がいた。

リアナは、愛人をしていた富豪から盗んだ金をジョージに返しに行ってほしいと頼む。ジョージは引き受けるも、ドニー・ジェンクスを名乗る男に暴行を受け、リアナとはすれ違い…。

ジョージの最後の決断がテーマなのか。