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☆本#563 パラレル「彼が通る不思議なコースを私を」白石一文著を読んで

著者の作品は、恋愛・ふたりの関係が中核だと思うけど、ハッピーエンドにならないケースが多い。すれ違いとか、死別とか。途中幸せなシーンもあるけど、読後なんだかもやもやするので、しばらく読んでいなかった。
本作は、ファンタジー要素や特殊能力が出てきて、微妙な展開もあるけど、開けた感じで着地。

主人公の霧子はある日、大学時の同級生みずほが元カレと会うのに付き合わされる。ふたりは彼女の略奪で付き合い始めたけど、卒業後彼が海外に赴任し、遠距離になったことで互いに連絡が途絶え、彼女は別れたと認識し、既に別の人と付き合っていた。が、帰国した彼はそう思っていなかった。
しかし、彼女がもう戻らないことを知ると、屋上へ行き、飛び降りる。
下から偶然その現場を見ていた霧子は、そのとき背後にいる長身の男性に気付く。黒づくめでまるで死神みたいな。

その後なんと合コンで死神だと思った男性、林太郎と会い、付き合うようになり、結婚する。実は彼には理由があって…。

林太郎は出生が奇跡で、子供のころ特殊な経験をし、不思議な力を持ち、自身の経験や、悲しい別れから、子供の教育をミッションとしている。彼の能力や、最後のふたり経験等がファンタジー的。というかSF的。
結婚に対する個人のそれぞれの意識の違いは普遍的か。



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