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☆本#559 不思議なポジティブ系「銀河不動産の超越」森博嗣著を読んで

著者の作品はミステリーが有名だけど、本作は文芸よりで若干ファンタジーなノリ。

気力も体力もない主人公高橋は、就職がなかなか決まらず、大学の就職担当も勧めない下町商店街にある「銀河不動産」に就職する。
そこは社長以外の社員は中年女性ひとり。

客は滅多に来ないが、ある日、社長の顔見知りの間宮さんという中年女性が訪れ、具体的なイメージはまだないけど物件を紹介して欲しいという。社長が物件を選び、高橋が案内することに。

その物件は一軒家で郊外にあり、変わったレイアウトで、異様に大きい空間だったが、間宮さんは気に入る。が、話の流れから高橋が住むことになり…。

高橋とその家と、その家に集まる接客した客らとの交流が描かれる。

本作は、2008年から2009年に書かれた。このころ著者はすでに専業作家だったのだろうか。ミステリーから書き始めてこういう分野まで来たのか、とちょっと感慨深かったり。

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