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映画「ザリガニの鳴くところ」を観て

昨年末原作を読み、やっぱり気になったので映画も観てみた。
原作はベストセラーで、1969年代の殺人事件と、親たちに放置された女子が、生き延びていく話が交差していく。

原作通りの展開でほっとしつつ、主人公カイアが少し小ぎれいすぎる気も。映画だからしょうがないか。あと映画は時間的制約があるため、展開が早いと思う人もいるかも、いろいろ。

舞台である湿地について、やはり映像のほうがスケールも詳細もわかりやすい。

ラストの方で、主人公がpredetors must die.と(多分)言ってた(ナレーション挿入)のが印象的。これは原作にはなかったような…。

先日観た「Loving 愛という名前のふたり」という映画では舞台が、1958年のバージニア州。カイアの時代と近くて、2つの映画の共通点は、地元愛。

この映画は、当時異人種間の結婚が禁じられていた中、わざわざワシントンDCで結婚した白人男性リチャードと黒人女性ミルドレットがバージニア州に戻って暮らし始めたら、二人とも捕まって起訴され、25年間バージニアにもどらないことを条件に執行猶予となる。が、子供の事故をきっかけに、こっそりバージニア州に戻って、妻がケネディ司法長官に書いた手紙をきっかけに最高裁判所で異人種間の結婚が合法化(1967年!)されるまでが描かれる。

後半、リチャードが黒人仲間にひどいことを言われ、通常アメリカ映画だと暴力へ発展するのが、この映画ではそうならなくて印象的。全体的に登場人物が穏やか。バージニア州が異人種間結婚を認めなかった理由は、今聞くと稚拙というか、非論理的だった。

アメリカの最高裁というと、妊娠中絶権が覆されたニュースを思い出す。アメリカでは、堕胎してはいけない宗教のカソリック信者は国民の2割程度(?)と聞いたことがあるけど、判事に偏りがあるとこうなるのか…。

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