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☆本#512 振り返り「三千円の使いかた」原田ひ香著を読んで

読みやすいので他に読んでる本があったけど、先に読み終わってしまった。

短編6話、主に御厨家の女性たち、祖母・母親・娘ふたりが語り手。一人は祖母の知り合いの男性で、この人のみ、ちょっと方向性が微妙な終わり方。
解説が垣谷美雨で、ああやっぱりこの人の書く小説の主人公は若干作者が入っているなと、まさにバブル世代のひとなのだなと…。


1話目は、御厨家の次女の話。実家を出て、就職しているけど、恋人とはさめた状態で別れの予感。実家の両親より、一人暮らしをしている祖母を慕っている。姉は初恋の人で同級生だった、現在消防士の夫と早くに結婚して、娘がひとり。
職場の先輩がリストラされ、将来に不安を感じ始めて…。

70代の祖母は、息子の嫁からある日料理を教えるよう頼まれ、料金制だったので、お礼にお金まで受け取る。そこから働くことに興味を持ち始め…。

御厨家の長女は、友人の婚約を機に同級生らと会った際、仕事を辞めてすぐ結婚した自身の結婚について周りがどう思っていたか初めて知って…。

祖母が植物が縁で知り合った、アラフォーの男性はある日、恋人に子供が欲しいと言われるも、現在保険も払わず、定職にもついていない彼は現実的に子供を持つことを想像できず、地方の短期の仕事をネットワークで見つけ、ひとまず町を黙って抜け出し…。

御厨家の主婦は、手術後やっと退院できるも、自分があまり動けない中、夫が家事についてなにもできないことが気になり始め、イライラしてくる。そんな中、親友が離婚すると聞き…。

ふたたび、次女。新しい出会いがあるも、彼には多額の借金あることが判明し、両親が交際を反対する。借金は彼の両親が少しだけ返済していたようだけど、その彼の両親に会ってみると…。


著者の小説では他にもプロのコンサル系が出てくる作品があったけど、ここでも専門のFPが登場。専門家の経験に培われた合理的なアドバイスが、いい影響を与えていく。






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