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呑兵衛人生、バンザイ

いつからなのかと言われれば、おそらく初めてお酒を飲んだときから、なんだろうけど、お酒が好きだ。

飲むのが好きな人には2種類いると思っていて、「飲み会」や「飲みの場」、「お酒を伴う誰かとの食事」が好きな人と「お酒を飲むこと」「お酒を味わうこと」が好きな人。

私は圧倒的に後者なので、誰かと飲むのが好きとか飲み会に行きたいのではなく、ただお酒を美味しいつまみと一緒に味わいたいだけ。

そういう意味では一人飲みが一番好きだ。
誰かの好みに合わせることもタイミングに気を遣うこともなく、好きな酒を好きなタイミングで好きなものと合わせて飲める。ワインに漬物(ピクルスじゃない浅漬け)を頼んだって問題無い。

一人で飲んでもさみしくないの?手持ち無沙汰にならないの?とよく言われるが、答えは「NO」。目の前には向き合うべき酒があるのだ。おつまみだってあるのだ。これ以上に何を求める必要があるのだ、と思うくらいにはお酒を楽しむのが好き。

ワイン1本くらいなら平気で一人で空けれるし、チューハイはストロングがマストでしょって思うし、一般よりはおそらく(いや、間違いなく)飲む方だ。

だけど、別に誰かと飲むお酒が嫌いなわけじゃない。


20代前半は、ちょっといいなっ(ハートマーク付き、的な)て思っている人と初めて二人で飲める時間が楽しみだった。幸か不幸か、なぜか私の周囲には「飲めない女」をかわいいと思う男性がいなかったので思う存分、好きな酒を飲めたわけで、良い感じに酔っていくあの過程が好きだった。ふわふわしているのはお酒のせいか、目の前にいる彼のせいなのか。
なんだかんだこれから人生を共にするであろうパートナーともこの時期に会っているし、お酒を一緒に楽しんだのは言うまでもない。

そういえば20代前半は自分はタバコは吸わないけどライターは家にあったし、持ち歩いていたな。100均で買えるような安物ではあるけど。好きな人がタバコを吸うときにアシストできるのはもちろん、ちょっとしたサプライズでバースデーケーキの蝋燭に火を灯せるライターは、若さには必要なアイテムだったと今でも思っている。でも結局、タバコを吸う方が継続的なパートナーになったことはないために、密かに素敵だと思っていた少し高いかっこいいライターをプレゼントするような機会は来ないまま。
そして、もうたぶん2度と来ない気がする、、、。今はもう、あまりタバコの香りも好きではない。

20代後半になったら圧倒的に同性同士で少人数で飲む機会が増えた。気心知れたメンバーで2件目、3件目と流れていく夜が好き。昔のように毎週末とか毎月とかは集まれなくなってくるけど、その分、会ったときに話すべきことがたっぷりで、楽しくて。
記憶にない写真がたまるスマホのメモリー。朝起きて驚く、ラインの履歴。
それでも友達でいてくれる友人たちの心の広さに感謝。
ああ、いつもありがとう。

30代になって、夫といく近所の居酒屋が好きだ。20代前半、後半からの付き合いが長い友達とももちろんどこそこ出かけるが。定期的に通うお店がいくつかあって、おしゃれしてでかけるわけではなく気軽に仕事帰りのぼろぼろの状態で飲むお酒が最高にうまい。もはや、メイクなんて残っていないような顔でも外に出れるくらいの環境に住めてよかったとは思う。なんか、大人になって住んだ街が地元になっていく感じ好き。
何に気を使うわけでもなく、すきなタイミングで好きなつまみを食べ、けらけら笑う時間は最高だ。
良くも悪くも、たぶんいわゆるマイルドヤンキーが多い感じの世界線。なんとなく田舎出身ならわかる空気感だと思う。

そして、いま。
たまにくる、急なサシ飲みの機会が好きだ。

同じくらいの年齢になれば、互いにそれなりに酒の力を借りてきたわけで、どうしたら酔えるかもわかっていて、どうしたら酔わないかもわかっていて。
互いの経験をもとに、酒の力を借りたふりをしながら、でも本当にも借りながら、ふっと、ぎゅっと、距離が縮まるのが好きだ。

酔ってるからね、ってふわふわなでろんでろんな意味のない会話をできるのも、それを楽しめるのも私は好きだ。
お酒がない会話でも成り立つ相手との、お酒を交えた会話が楽しい。
少しだけ大人になったがための、これは言わないほうがいいのかな?のブレーキが少し外れる感じ。バカなフリできるあの時間すき。まあ、本当に馬鹿にもなってはいるんだけど。

これからどんなに歳をとっても、いつまでもお酒とともに生きていきたいし、お酒をきっかけに生まれる友情をばかにしないで大切にしていきたい。
一緒に飲める=食の趣味が似ている、ので、基本的に友人になれる。(エンゲル係数高めな私なので)

世の中、過度に正しい方にいきすぎるときがあるけどお酒が届けるゆるさとか曖昧さとかは大切にしていける世の中であり続けますように。





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