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亀井善行選手が教えてくれた私の生きる道

私がずっと応援した選手

今年引退した読売ジャイアンツの亀井選手を知っている人はいるだろうか?

実は、私は引きこもっている時から、亀井選手の野球に元気を貰いずっと応援し続けている。

私は引きこもり時代何も楽しみも希望もなく、ただただ無になり過ごしていたが、ある日テレビで見たホームランが忘れられなくてずっと心に残ったまま、今日までを過ごしている。

ふとテレビで見た亀井選手のプレーに感動してからは、とにかく野球を見るのが楽しみになり決まって夕方には日テレなどを点けては応援していた。

私はテレビの中でケガをしながらも努力して這い上がってくる亀井選手に心を奪われた。まるで、自分もこれから頑張ればこの引きこもり生活を抜け出して何かができる。そんな風に思わせてくれた。

気が付けば私はこの目で亀井選手を見に行きたいと思った。テレビの世界に映る応援団とその周りの人のように誰かと一緒に応援がしてみたいと強く願った。

だから、頑張って飛び出すことができた。

追っかけを始めて世界が変わった

私は、亀井選手のファンとして球場へ足を運んでいるうちに、球場でたくさんの仲間が増えていった。それが、正直野球を見に行くよりも楽しくて仕方なくて、私には私に会うことで喜んでくれる人がいるのだと生きる希望にもなった。

働けるようにもなった私は、その仲間と全国の球場へ出かけるようにもなった。働けるようになるまではかなりの時間がかかったし、体力が当時なかった私は苦労したが、仲間に会えるのならとなんだって頑張ることができてしまった。

追っかける中で魅せてくれる亀井選手の活躍は私をさらに元気にさせたし、亀井選手の努力をもっと知ることができた。

キャンプや二軍球場などで亀井選手に直接差し入れを渡したりすることもあった。間近に現れる本物の、生きる希望をくれた選手に、とても感動したしもっと頑張ろうと思えた。

亀井選手05

(※2015年秋季キャンプ宮崎サンマリンスタジアムにて)

サインを貰えた時は何週間もはしゃいで喜んだ。

私はたくさん働いて野球選手を撮る為の望遠カメラも買った。私のバックアップフォルダには何万枚も様々な球場や練習場での選手の写真が納まっている。

でも辞めた追っかけ

しかし、引きこもりから抜け出し、働きながらもまだまだ周りとの関わり方や人の気持ちを理解しようとする努力が足りなかった私は、ちょっとしたきっかけで人を傷つけるようなことをしてしまった。

追っかけ仲間の間でどうしても許せない人がいて、酷いことを言ってしまった。いや、私はただ構ってほしかっただけなのかもしれない。まだまだ未熟な私をわかって欲しくって、当たってしまったのかもしれない。本当は仲良くしたかったんだと思う。

でも、もうその仲間と会えることはもう二度と無くなってしまった。

そして、自分のしたことに後から大きく自分で傷ついた私は追っかけを辞めた。近くの球場へ年1でたまに行ったり、テレビで応援することはあってももう、仲間と過ごしたような日々を送ることは無かった。

人を傷つけてしまった、迷惑をかけてしまった。それは私が自分で反省し、責任を持たなければいけないこと。いくら構ってほしいからと言って許せることではない。だから、それから私は人を大切にすること、人の気持ちを考えること、誰かの言葉の意味。全部全部考えた。一生懸命考えた。

引退を迎えた亀井選手

追っかけを辞めてからとにかく大人になる為に一生懸命考え生き抜いた。

追っかけは辞めたが球場にはたまに通った。

驚くことに年に球場に行く回数は少なくてもなんだかんだ亀井選手が活躍する大事な試合にはたまたま球場にいるという運命的なことが多かった。1000試合達成の日も100号本塁打の日も、あの涙のホームランの日も全部現地で見ていた。私は亀井選手の活躍を一生懸命見ながら、自分も成長しようと必死になれた。

亀井選手01

(※逆転満塁ホームランの後のホームインの瞬間)

しかし、今年亀井選手は引退をした。

野球選手は会社員のように60歳を過ぎても現役で活躍できるわけではない。プロの世界は年齢と共に引退という文字が迫ってくる。もちろん活躍次第な世界でもあるが、歳を取るにつれてなんとなくいつかはくるとわかっていながらも、やっぱり引退の二文字を聞くと心に来るものがあった。

もう、私が追いかけ続けた選手のプレーが見れないことに寂しさを感じた。

でも、私は亀井選手が引退してもずっと亀井選手に教えて貰ったことは忘れない。

亀井選手は私に努力すること、一生懸命生きる力、外に出ること、人と繋がること、大人になること、諦めなくていいことを引きこもりの時からいっぱい教えてくれた。

絶対忘れることなんかない。

ひとつが変える力

私はもしかしたら、たまたま点けたテレビで見た亀井選手の活躍が無かったら今も外に出られていなかったかもしれない。

球場に行って温かい同じ亀井選手ファンのみんなと出会わなければ、今の自分はいなかったかもしれない。

ふとテレビを点けた野球を知らない人にとってはたったひとつのプレー、たったひとつの取り組み、たったひとつの努力、たったひとつの物語かもしれない。

でも、そのひとつが誰かの人生を大きく変える力もある。

選手が頑張る姿は、見ている人の心も人生も世界まで変える力がある。

私はもちろん支えてくれた周りの家族や友達、今まで出会ってくれた沢山の人にも感謝しているけれど、亀井選手に出会って追っかけを始めたことで生きる為の大切な気持ちを知ることができた。

外に出る楽しさも、誰かと繋がる喜びも、人を傷つけてしまう悲しさも、大人になるということも、誰かを大事に生きることも、一生懸命になることも、諦めないことも、誰かの……いや、自分の何かのたったひとつが誰かの人生を大きく変えることも。

だから、これからも我武者羅に生きようと思う。引きこもっていた頃はもう死にたいなんて人生を諦めていたけれど、死のうなんて考えてしまった時もあったけれど……生きることだけは諦めずに一生懸命でいようと思う。どんなことがあっても。

(※引退セレモニーの亀井選手の言葉)

▽大切に生きるをテーマに執筆中▽

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