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長い間、子供が欲しくなかった。

※とても正直に書いているので、読んでいて不快な気持ちになってしまうかもしれません。
寛大な心でお読みいただければ幸いです。

私は24歳の時に結婚したにもかかわらず、30歳頃まで子供が欲しくありませんでした。
しかしその後、1人だけでも良いから欲しいな…と思うようになりました。
そして33歳から妊活を始めました。

なぜ子供が欲しくなかったのか…
一番の理由は、若かったからです。
若い時の方が妊娠・子育てしやすいことは分かっていましたが、
キャリアを積みたかったし、遊びたかったし、自分の好きなことをもっとしていたかったからです。お陰様で、とっても楽しくて充実した人生を送ってきました。

アメリカでお仕事していました

自由な時間がなくなるのが嫌だったし、
産後変わっていく友人達を見て
子育てに追われて女性としての魅力が失われていく気がして怖かったのです。
子育ては本当に大変で疲れると思うので、体力のない自分に出来る自信もありませんでした。

両親が幸せそうに見えなかったのも、私の選択に影響を与えていたのかもしれません。
私は3姉妹の長女ですが、母は3人の子育てに疲れていつもイライラしているように見えました。
キャリアを積みたかったし、もっと遊びたかったとも言っていました。
父と母は喧嘩が多く、一時期別居していたこともあります。
そんな環境で育ったので、「子供がいる=幸せ とは限らない」という考えをずっと持っていました。

リスクが大きいのも、子供をためらう理由でした。
もし病気や障害があったら?なかなか言う事を聞いてくれない子だったら?反抗期にグレて手に負えない子になってしまったら?悪いことをして裁判沙汰になってしまったら? などと、ネガティブな想像ばかりしていました。

私は潔癖症で、鞄を地面に置けないし、外の椅子に座ったスカートやズボンで家の椅子やソファに座ることが出来ません(夫も私の影響で潔癖症になりました。外の世界がどれだけ汚いか知ってしまったのです)。
外で着た服は家の中で着替えるのがルールです。靴も外で脱ぎます。
私達の子供が、こうしたルールを守ってくれるのかも不安です。
(子供がかわいそう!と思われるかもしれませんが、すみません、そこだけは譲れません。潔癖症の人なら分かってくれると思います。)

子供自体、あまり好きではなかったし、可愛いとも思えませんでした。
たまに天使のような子に遭遇すると「欲しい!連れ去りたい!(笑)」という気持ちになるのですが…
特に奇声を上げる子供が今でも苦手です。こんな感じの▼


人間=環境や動物に悪影響を与える存在 という考えもありました。
私は昔から環境保全や動物愛護に関心があり、ライフワークにしています。

国連は世界の人口について、2100年に109億人に達すると予測しています。
そして世界人口の増加や気候変動が続けば、水不足が各地で深刻化し、食料生産に支障が生じると「世界食料農業白書」で指摘しています。実際、世界の1人当たりの利用可能淡水量は、人口増に伴う水の需要増加で2017年までの20年間で20%以上も減少したのだそうです。

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は2021年に、人間の活動により地球温暖化が進んでいると初めて断定しました。

世界銀行は人口の増加や経済発展により、世界の廃棄物発生量は 2016年の20億トンから2050年に34億トンに増えると予測しています。

人口の増加に伴い、資源が枯渇し、温室効果ガスの排出量が増えて気候変動が深刻化し、ごみが増えれば大変なことになります。
今の子供達にとっても良くないことです。人間は自分で自分の首を絞めている状態だと思います。

環境に全く負荷を掛けずに生きることのできる人間などいません。
この先も不可能だと思います。
子供を作らない または 作るとしても2人以下にする(=人口が増えない)ことでしか、こうした問題は解決できないと考えてきました。

実際に欧米では近年、気候変動や資源枯渇への懸念から、子供を持たない選択をするカップルが増えているそうで、スウェーデン在住の友人の話によれば、パイプカットをする人までいるそうです(!)


人間はお肉やミルク、卵を消費するために多くの畜産動物を飼育していますが、大量に安く生産するために、動物達は劣悪な環境で飼われています。「工場畜産」と呼ばれます。

農水省の特例民法法人である畜産技術協会や、日本養豚協会などの調査によれば、日本では

【採卵鶏】
養鶏場の鶏舎の92%が、羽を伸ばすことも、歩くことも、飛ぶことも、 隠れることも出来ないバタリーケージ(鳥かご)
【肉用鶏】
飼育密度に関する法的な制限がないため、EU平均の1.4倍過密飼育
7割の農家が暗期を設定していない(つまり、24時間明るいまま)
【豚】
農場の9割が、母豚に対し妊娠ストール(方向転換も横を向くこともできない、自分の身体とほぼ同じ大きさの狭い鉄の檻)を使用
肥育豚については、6割以上の農場が新生子豚の歯切りを実施 – 92%が無麻酔/ 8割以上が断尾を実施 – 91%が無麻酔/ 95~99%が去勢を実施 – 97%が無麻酔
【乳牛】
約7割の酪農家が搾乳牛をつなぎ飼いし、放牧を全くしていない
86%の酪農家が焼ゴテなどで角切りを行っているが、 85%が無麻酔
【肉牛】
4割の農家が牛を一切放牧しない
6割の農家が除角を行っているが、8割が無麻酔

という現状です。

特に採卵鶏は悲惨で、
狭いコンテナに詰め込まれ、屠場まで長時間輸送され、
気絶処理なしに生きたまま逆さづりにされ、首を切られます。
失血死できなかった鶏は、生きたまま熱湯処理されます。
受付時間中に屠畜が終わらなかった採卵鶏は、コンテナに詰め込まれ身動きが取れないまま翌朝まで置いておかれて、水やエサをとることができないのです。

最近じわりと浸透しているアニマルウェルフェアの向上が急務ですが、結局は屠畜して食べるので、
動物にとっては苦痛です。

動物の命をいただいているのは、人間だけではありませんが、
必要以上の数の動物を、死ぬまで長く苦しめ続けているのは人間だけです。
畜産物の消費を法律で禁止しない限り、人間が増える=苦しむ動物の数が増える ということになると思います。

…と、ここまで読むと
「じゃあ何で子供を望むんだよ」「親になる資格がない」などと言われそうです。
批判は受け止めます。

でも、今は愛する夫の子供が欲しいのです。
自分でも信じられませんが。
夫と子供と猫と4人で、楽しく暮らしたいんです。
子供の成長を楽しみに日々を生きてみたいのです。

完全にエゴです。

先述の子供が欲しくない理由に関しては、今では

若かったから
→やりたいことは全部やってきた。子供を育てる準備が出来た。

両親が幸せそうに見えなかったから
→私達夫婦と両親は違う。1人であれば(3人に比べれば)疲弊することもないだろう。

リスクが大きい
→出生前診断を受ける。

潔癖症
→申し訳ないが、ルールに従ってもらう(私の両親も潔癖症ですが、娘の私も見事に綺麗好きになれました)。

子供自体可愛いと思えない
→自分の子供であればきっと可愛い。

環境悪化への懸念
→1人なら良い(人口減に貢献)。1人だけに愛情を注ぐのも悪くないと思う。

動物の苦しみへの懸念
→現在の動物福祉向上活動や、畜産物を減らした食生活&ヴィーガン食を継続。


結論:0か1であれば良い
と考えるようになりました。

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今なら子供が出来たら、たっぷりと愛情を注げる自信があります。
正直、若い時に子供が出来ていたらさほど可愛がっていなかったかもしれません。自分を優先していたかもしれません。
自分でもそれが分かっていたから、子供が欲しいと心から思えるようになってから作ろうと決めていました。
中途半端な気持ちで産みたくはなかったのです。生まれてくる命にも失礼なので。

昨年自然妊娠ですんなり子供が出来て、その後流産し、なかなか子供が出来ない…という経験を経ているからこそ
妊娠・出産は奇跡であることを痛感し、待ち望んでいた子供が出来ればとっても可愛がるだろうなと思います。

もしかすると神様は私の過去を知っているから、
あえてこのような辛い経験をさせることで、母親になるための準備をさせているのかもしれません。夫婦の絆を深めさせようとしているのかもしれません。

そう考えると、今の辛い不妊治療は私にとっては「必要」なのかもしれません。

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