紙の生理用ナプキンは便利だけど頼りたくない
母は経血の量が多い人だった。
お尻まで届く長い夜用ナプキンだけでは足りず、赤い色のタオル(それだと汚れてもエグくないから、と母は言っていた)を何重にもして、布団を汚さないようにガードして寝ていた。
母が閉経する前に、こんなショーツ型の生理用ナプキンが開発されていたら喜んだかもしれない。
もはや、「ショーツ型」というか、「オムツ」に見えるが……。
いや、でも私自身は、紙ナプキンの技術に頼り切りにはなりたくないと思う。
それは、経血もある程度は、尿と同じように排泄するタイミングを自分でコントロールできるということを知ったからだ。
>>>究極の生理術はトイレで出し切るノーナプキン!? 〔書評〕『生理が楽しみになる本』
紙ナプキンは快適だ。
ドバッと血が出ても、肌に当たる部分はサラサラとしている。
だから、血が出るタイミングが自分でわからなくなる。
そうすると、自然と垂れ流し状態になってしまう。
布ナプキンは面倒だ。
でも、「うっわ、今、血ィ出そうだわ」っていうタイミングが、だんだんわかるようになる。
布ナプキンは、出た瞬間にサラッと吸収したりしないから。
そうすると次第に、トイレに駆け込むタイミングが読めるようになってくる。
では、寝ている間はどうか。
以前は「何時間も血を出さずにキープするなんて無理!」と思っていた。
けれどよくよく考えてみれば、不思議なことにぐっすり眠っているときはドバッ!と出ることが少ない。
危険なのは、目が覚めてすぐのタイミングだ。
ちょっと油断して寝返りを打つと、「うっ……!」とうなるくらいの大洪水が起きる。
だから、目が覚めたらすかさずトイレへ駆け込む。
そうすると、しょっちゅう決壊してシーツを汚していたのが嘘のように、寝ていた間に溜まった経血を一気にトイレで出せるようになった。
道具に頼るのは便利だが、頼りっぱなしだと、自分の体が自分では制御できない遠い存在になってしまう、というお話。
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