都市への旅立ち / fhána 「ユーレカ」

3月。はじまりの季節。
あらたな場所へ、あらたな自分へ一歩踏み出す。

春はよく抽象的な意味合いで「別れと出会い」の季節といわれるけれど
4月がもう目の前に迫るこの頃は
新たな世界への入り口に、どんな気持ちで立とうか?
どんな靴で、一歩を踏み出そうか?
そんな具体的なことを考えてしまう時期なのかもしれない。

まさに"旅支度の真っ最中"というのがぴったりだろう。

ちょうど1年前、こんな時期にぴったりの
新しい世界への旅をテーマにした
fhánaの3rdアルバム「World Atlas」を手にした。

参考:fhána『World Atlas』 旅に出る人の助けとなって、背中を押すための世界地図 | INTERVIEW - Mikiki http://mikiki.tokyo.jp/articles/-/17316

目まぐるしく過ぎていく日々の中で、
ファンタジーやロマンチックな世界に思いを馳せている時間はないかもしれない。
でもまだ、旅の出発まで時間がある。
「いま準備で忙しいから!」そんなことを言わずに
少しだけ、旅支度を止めてこの曲を聴いてみてほしい。

「旅」のなかでも「都市」へ旅立ちを描いた「ユーレカ」
https://itunes.apple.com/jp/album/ユーレカ/1363864776?i=1363865509

春。ぴかぴかのスニーカーで
何も知らない世界に飛び込んでいく。
まだ分からないことだらけだけど
小さな光をもちながら、歌っていきたいーーー

都会の空はせまい。
何歩歩いても、どこにいても自分がちっぽけな存在に思えてくる。
まるでこの場所では希望が
ビルの間に差し込むわずかな光ほどしかないような気持ちになる。

それでも新しい生活はここから始まる。
すれ違う人々の人生が交わり、流れていく。
慣れない場所で、自分の名前を改めて確認したくなる

じぶんはまだ、何者でもないけれど
ビルの間に見える空がどんな法則で変わっているのか
「空のルール」を紐解けるまで
小さな声で一歩ずつ歩んでいきたい。

わずかな光を心に宿して
一歩ずつ、一歩ずつ前に進むんだ

不安に足がすくみそうな春、この曲をきいて励まされたことを思い出した。
今年の春も、新たな気持ちで一歩を踏み出したいから

地図としてこの曲を持っていきたいと思う。
旅支度の最後に、忘れないように。

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