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今日は2022/7/28の日記「ごく簡素。そして外来種」

・ご存知の通り、別に存じ上げてないかもしれんが、今年の7月の本の消費量がすごい。これはなにか特別読むぞ!と思って読んでるわけでなくて、手持ち無沙汰のときにスマホぽちぽちするのをやめて、本を開こうと決めたあとの些細な結果に過ぎない。それだけで普段の三倍読めるんだから、いかにスマーツホーンに時間を吸われているのかということだ。

・特にあれだ、なんか、最近YouTubeに追加されたショート動画の機能。いかんせん一個の動画が短いんで、次から次へと目移りしてたくさん見て、結果的に膨大な時間を食ってることがある。止めるタイミングが見つからず、なんとか見るのをやめても別に満足感が残ってるわけでもない。

・おそらく、YouTubeのアルゴリズム的に(アルゴリズムってなに?)、こいつはこのショート動画は最後までみるんだな、という判断をされて、気になる動画が流れてくるからなおさら見てしまう。tiktokが流行ってるのってやっぱその手軽さなんだろうな。でも手軽だからといって軽薄というわけでもないというか、私のtiktokのイメージは、女子高生が際どいスカート丈でひょろひょろした振り付けを踊ってるみたいな感じだったんだけど、友人曰く、意外と料理動画だったりメイク動画だったり、短い時間で本質的なことを教えてくれるコンテンツが多いらしい。とすると、いわばコンテンツのサビだけを摂取するみたいなことができるわけだ。

・実際、サビだけで構成されたような曲も増えたし、サビから始まる曲も増えた。なんかもう文脈とかじゃないんだろうな現代っ子は。それが楽しいものかどうか、瞬時に判断する段階に来ている。交響曲とか聴かせたら死んじゃうんじゃないか。我々が頭を悩ます大著とかも一分くらいで簡潔に説明したりする人もいて、なんかすげえ効率化してるなと思う。

・もちろん、私はいいとも悪いとも思わん。少なくとも、くそみたいに文章とかを引き伸ばしてアクセスを稼ぐアフィリエイトサイトとかよりかは有益だし、こういう迂遠なのを避ける習性が身に付くのはなにかと良いと思う。特にお手紙に付ける冒頭の「平素は格別のご高配を」とかそういう面倒な文化も、いまに消えてくれることになるだろう。葬式とか法事とかそういうのもさっさと無くしてくれんかな。Z世代と呼ばれる人たちが30年後の社会を担うと思うと、かなりわくわくしますね。

・別に世代差別というわけでもないが、私が現代の老人たちに対して抱いている不信感は、こいつらが学生闘争の世代か、と思ってしまうからである。戦前戦中はまあともかく、戦後の日本の内部的なやばさの中心を担った若者たちが、いまの日本の上層部にいるわけだ。以前聞いた話によると、「学食がまずい」のは学生運動の仕業らしい。というのも、学生自治というものが学生運動の時期に完全な信頼の失墜をして、学生が学校に対してものを言うというそれ自体が忌避された。これが多少昔になると、学生の意見が反映されて美味い飯が食えたらしいが。

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