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きれいだけが正義じゃない。
ちょうど20年前。
地元(香川)の小学生からの友人3人と、
初めて子どもだけで大阪に行ってはしゃいだ場所。
直近では約12年前、新婚で浮ついた時期に行った場所。
そんな特別な場所が、グロッキーで泣ける場所に塗り変わった。
USJだ。
(ユニバーサルスタジオジャパン)
ちょっとしたきっかけがあり、先週、夫とUSJに行った。
我が家の遊びといえば、山・川・海・カフェ・映画など。
ディズニーやUSJは非日常レベル。
まったく遊び方を知らない。
「とりあえずアトラクションに乗れるだけ乗っとこう!」
が共通かつ安易な認識であった。
結論から言うと、
USJで我々の三半規管は悲鳴をあげた。
高画質の映像とリアルな揺れのアトラクションを立て続けに2回乗ったからだ。
食あたりさえも知らないほど体が強い夫でさえも、
ミニオンズとハリーポッターのアトラクションのダブルパンチでノックアウト。
「もう当分USJは行かない」と決めた。
それと同時に、
何もない空間に一つの世界観を創る人へ尊敬の念を抱いた。
USJでは、以下のアトラクションやショーを目的にした。
・映画「SING」のショーを観る
・スーパーマリオワールドのアトラクションに乗る
・ハリーポッターのアトラクションに乗る
・ミニオンズのアトラクションに乗る
「SING」のショーは、待ち時間なしで観れた。
映像かと思いきや、本物が登場。
観るというよりも「ライブを体感する」に近い感覚だ。
この日を境に、お出かけするときはSpotifyでSINGの曲を聴くのが日課になっている。
スーパーマリオは抽選制。(当日知る)
ことごとく落ちまくり、
結局マリオブラザーズを見ることは叶わず、
空間にさえ立ち入ることはできなかった。
運がよかったのは、ミニオンズとハリーポッタのアトラクションがすぐに乗れたこと。
ここで、わたしが乗ったアトラクションの詳細を。
『ハリー・ポッター・アンド・ザ・フォービドゥン・ジャーニー』
世界No.1※ライドの栄誉を過去5年連続受賞、ハリー・ポッター™の世界を全身で駆ける圧倒的体感ライドが、さらに進化!
リアリティを極めた超臨場映像により、もはや3Dメガネは必要なし。
さらにパワーアップした魔法の効果で、ドラゴンの炎が、ディメンターの冷気が、全身を直撃!
360度広がる魔法界を、もっとリアルに、もっと直に、全身むき出しで駆け巡る新たな冒険で、新次元の興奮を体感!
名誉あるアトラクションであり、
五感でハリーポッターの世界観を感じられる。
いつもメガネをかけているわたしにとって、3Dメガネをかけなくていいところも魅力的。
4つの文章の内3つに「全身」という言葉が使われている点から想像するに、
今まで経験したことのないものが「まさにここにあり!」という感じ。
『ミニオン・ハチャメチャ・ライド』
ミニオンたちが巻き起こすハチャメチャ大騒動に、巨大ドームスクリーンに映し出された臨場映像で究極巻き込まれる、大興奮のライドに乗り込もう!
舞台は怪盗グルーの邸宅兼研究室。
グルーが発明した特別なビークルに乗り込めば、「ミニオンになる」ための、奇想天外なトレーニングがスタート!
無数のミニオン&グルーの3人の娘たちと一緒に、研究室をめまぐるしく駆け巡ったり、思いっきりハジけ飛んだり、はたまた地の果てまで真っ逆さま!かと思えば、ミニオンとグルー&3姉妹の絆に、思わずキュンとしたり。
とことん自由だけど、正義感も愛嬌もたっぷりなミニオンのかわいさを満喫できるハチャメチャ大騒動のど真ん中へ、さあ飛び込もう!
ハチャメチャなトレーニングであり、キュンの感情も得られる。
怪盗グルーの声は笑福亭鶴瓶さん。
大阪にあるUSJの空間に馴染みすぎているであろうことが想像できる。
この2つの共通点は、立体的に見える高画質な映像だ。
それにより「どっぷり世界観に浸れる」のが魅力。
映像に合わせて腰をかけたイスがタイミングよく揺れる。
たまに、わっと驚く仕掛けもある。そんな感じ。
しかし、順番が回ってきた途端、「やっと乗れる!」感情よりも
「これ、大丈夫か?安全バーがかなりしっかりしているぞ…」という不安が増す。
(ちなみに、絶叫系は乗れない)
さらに、どちらのアトラクションも乗る直前に、
三半規管が耳元でささやく。
「目をつむるか、薄目にしとけよ」っと。
先にミニオンズに乗った際は、
子どものように「キャハハ」と笑える余裕があった。
鶴瓶さんの声が心地よく、
「思いきって目を開ければよかったな」っと三半規管に従ったことを少し後悔した。
しかし、その直後乗ったハリーポッターのアトラクションで我々の1日はほぼ終わった。
(18時頃)
映像で体感できるであろう「ホウキに乗る感覚」にワクワクする余裕がない。
目を完全につむっていたので、ストーリーも分からない。
さっきまで「うお~!」と大人げなく叫んでいた夫の声もまったく聴こえない。
ただ揺れに耐える時間が続き、イスをおりると放心状態。
リバースだけは踏みとどまった。
もはや我々は隅の方で、
ただホグワーツ魔法学校を眺めるだけ。
なんかの魔法にかかったみたいに、
寄り添いながら体がぐるぐる揺れていた。
でも、隅っこで眺める景色は、
まさにハリーポッターの世界観そのもの。
(アイキャッチの写真参照)
どこかで誰かが魔法をかけている様子や、今にも落ちてきそうな屋根を覆った雪。
裏通りになにかいそうな気配や、ずっと前からそこにある雰囲気を醸し出しすホグワーツ魔法学校。
「遊園地はアトラクションがすべてではない。世界観を楽しむところだ」
きれいな映像に酔って耐えられなかったからこそ、
身をもってそれが理解できた。
さらに、USJはきれいな映像のアトラクションだけではないことも再認識できた。
せっかく来たのにもったいない気がして、
締めは夜の「ジョーズ」のアトラクションに乗る。
20人乗りほどの船に乗り、
ジョーズのセットの中を見てまわるもの。
激しい動きはないので、安全バーもない。
このアトラクションは、前回も前々回も乗ったことがある。
大体流れは記憶しているので、USJに行く前は完全に除外していた。
しかし、夜のジョーズは本当に恐ろしかった。
真っ暗なので、サメがどこにいるか分からない。
そもそも、どの方角から襲ってくるかなんて忘れている。
きれいな映像ではなく、リアルな実景がサメへの恐怖をかき立てる。
水上でどうすることもできない設定のアタフタ感然り、船頭のお姉さんの演技も素晴らしい。
作り物のサメの存在に少し怯えた。
まさに全身がゾワゾワする衝撃な体験。
ミニオンズやハリーポッターでは得られない。
それがその日の最後を飾った。
最新のアトラクションに乗るのが目的だった、USJ。
しかし、わたしが最も魅了されたのは、
高画質の映像で名誉ある賞を得たものではなく、
映画の中にいる世界観そのもの。
USJの空間創りだ。
しばらくUSJには行かないであろう。
でも、3回目のUSJで得られた感情はわたしの新しい発見だった。
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