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ファクトフルネス解説【本要約】<part2>

▼前回の続き

まだPart1をご覧になっていない方はこちらからどうぞ

Q5:15歳未満の子供は現在20億人います。
国連の予測によると、2100年には子供の数は約何人になっているでしょうか

A:40億人
B:30億人
C:20億人


【解答・解説】

答え:C (正当率15%)

◯世界の人口は増え続けるという誤解

人類は1800年頃から現代にかけ、急激に人口が増えた。
そして私達はこの人口増加がずっと続くと思い込んでいる。
しかし国連の予想では、これからしばらくは人口増加の勢いが減速して、
2100年頃には人口は100〜120億人で安定するとされている。

なぜ私達は人口増加がずっと続くと思い込んでしまうのだろうか。
それは、我々の持つ直線本能の影響である。

直線本能とは、現在起きている現象(人口の増減、GDPの推移など)がこれからもずっと続くと思い込んでしまう本能なのである。

この直線本能を理解しない限り、常に誤った予測をしてしまう可能性があります。この人口の問題が良い例である。

国連の予想では、人口はいずれ安定するとされているが、一体何故なのだろうか。
人口が増える理由が分かれば、なぜこのような予想になるのかが分かる。
その理由はQ6で明らかになる。


Q6:国連の予測では2100年には人口が40億人
増えるとされている。では、人口が増える理由は何か

A:子供が増えるから
B:大人が増えるから
C:高齢者が増えるから


【解答・解説】

答え:B

Aの「子供が増えるから」だと思った人は多いはず。
しかし、子供の増加は既に横ばいになっているのです。

Part1の記事で述べたように、世界の格差はどんどんなくなってきました。
その結果、女性1人あたりが出産する子供の人数が少なくなっていったのです。もうたくさんの子供を働かせなくてもいいから、もう病気で亡くなる子供の分だけ多めに子供を産まなくてもいいからです。

国連によると、2100年には平均寿命が今より11年延びるという。
それにより大人の数が増えるのだ。
もちろん高齢者の数も増えるが、人口に大きな影響は与えないと推測されている。

さらに、大人が増えて人口が増加する現象は約45年程度で収束すると見込まれている。
そのため、「世界の人口は増え続ける」という考えは間違いなのです。


Q7:自然災害で毎年亡くなる人の数は過去100年でどのように変化したでしょう

A:2倍以上になった
B:あまり変わってない
C:半分以下になった


答え:C (正答率16%)

正確には、4分の1程度までに減っています
なぜ、こんなにも自然災害で亡くなる人が少なくなったのか。
それは多くの人が絶対的貧困から抜け出したからである。

被害の規模は国の所得レベルによって大きく異なる。
所得がないと、災害対策にかけられるお金がないからだ。

災害で亡くなる人が少なくなったことは、人類にとって大きな進歩である。
だが、その事実を知っているのはわずか16%のみだった。
それはおそらく、様々なメディアが、どの災害も史上最悪のものであるかのように報道し続けるからだ。

我々は、メディアやネガティブ本能(Part1にて解説)のせいで、実際よりも世界は恐ろしく見え、悪い情報ばかりを集めてしまいがちである。
ですが、そのことを自覚して事実をもとに現実を見ることが大事なのです。

Part2のまとめ

◯我々の持つ直線本能の存在を知る。
 現在の状況がずっと続くと思い込んではいけない

◯世界は恐ろしい、と思う前に客観的事実をもとに
 正しい世界の状況を認識すべき

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Part3は近日公開予定です

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