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想像力が人生をより豊かにする【デンマーク記:考える力】



北欧発祥の民主主義的価値観を育むこの学校フォルケフォイスコーレの生徒は半数以上がデンマーク人と多い。
私が来ている今期は日本人も3割ほどと結構多く、クラスの雰囲気はぱっと見、デンマーク人と日本人がほとんどってくらいに感じる。 

考える力、速さ、そして発言の勇気

今期のセメスターが始まって2週間ほどはアイスブレイク週間のようなもので、相手を知るため、協力するためのアクティビティが多く用意されていた。

そのときにかなり圧倒されたのが、デンマーク人の考える力、アイデアが出る速さ、そしてその発言力。

とにかくもう、お題が与えられたら、「私にいい案がある!」と考える隙もなかったほどで発言する。
お題を知っていたのかと疑うレベルだった。

それを聞いた他のデンマーク人も、「それいいね!」とポジティブな発言、受け入れる姿勢を必ず一度見せてから「これはどう?」と提案し合って、共に試していく。


考える力や発言力については、アイスブレイク週間が終わり授業が始まってからも、度々感じることがあった。とにかくグループやペアワークが多く、なんでも一回話し合う。

そして、考えを話し合う時間は多い割に、それを全員で発表するとみんなや先生とそうだねって言って大体終わり。
常に日本の教育現場で「正解」を教わってきた自分にとって、少し物足りなさを感じてしまうほどだった。


圧倒的な教育方法の違い

これはきっと単に頭が冴える人だからってわけでもないし、英語が流暢ってだけが理由でもないと思う。
授業を受けて感じた、あのグループワークや会話の機会の多さ。デンマーク人はそれに慣れているって言ってた。
過去にほぼ同じ年数、義務教育で受けてきた中で経験したことの大きな違いを感じる。


そういえば先日、日本の大学で教育課程を修了した日本人から聞いた話だけど、
日本は戦後、日本国の復帰回復のために「考えない人を95%、考える人を5%」になるような教育方針だったと聞いた。

日本の授業スタイルはどんな感じ?と聞かれると、「生徒全員が黒板を向いて静かに座り、先生が書いたことを板書する」という印象が強い。
自分もあの時、活発に働いていた脳細胞はどれぐらいあるだろうかと思う。

「想像力が人生をより豊かにする」


お国が、だった考えが
会社が、に変わり
自分自身が、に進化が求められる今

国や社会、そして一人一人がより良くなるための根本は考える力なんじゃないかと思うけれど
私にとってまだ、簡単なようで難しい

このフォルケフォイスコーレという場で、考え、対話する練習を沢山積んでいきたいなと思う。

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