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【海外滞在記】”幸せってなんだろう”を考えることをやめた場所


「ここを出るのは寂しい?」
ホームステイ先に住むもう一人の旅人に聞かれた


寂しくないよ!なんていうと
なんて冷酷なんだと思われそうでやめたけど、
「寂しい気持ちもあるけど、ここを来る前から
大好きな日本へ帰るのを楽しみにしていたから
その気持ちの方が大きいの」と
やんわりとポジティブな感じに返した。


ここに来た意味はあったのか


1年過ごしたデンマークを出た時は、
バス停で滝のような涙が出るほど寂しいの塊だったのが、
スウェーデンとスイスでの各1ヶ月の生活は
あまりにおまけ旅のような心持ちが拭いきれず、
デンマークへの未練がたらたらで正直キツかった。
そんな気持ちでいる現状に
どう意味付けをしたらいいか迷い、
おまけにホームステイ先での悩みも
膨らんでいく一方だった。


ただ、どんな心情であっても今しか感じられないその感情をしっかりと噛み締めておきたいと思っていたし、
ネガティヴな感情があるほど
その後の学びや気づきは大きいことが多い。

ただ「ここを出る時寂しい?」
と聞かれた時に
「いや、日本に帰るのが楽しみすぎる」
と即座に思った私は、
デンマークを出てから2ヶ月、
この2ヶ月は本当に意味があったのかなと
そんなことをふと考えてしまった。





そんな会話をした後、ホストファミリーと湖に行って
呼吸のトレーニングをした。
深く呼吸をすることで、思考がすっきりするかなぁ
なんて楽しみにしていたけど
そう頭で考えながらやるトレーニングは、
なんか違った。


幸せってなんだろ~そう強く考えるその時の自分は
心の底から染み入るような幸せは感じられなかった。



来た意味はあったんだ


呼吸トレーニングを終えて、
スイスの山に夕日が落ちるのを見ていた。


ふわっと、幸せが心の中で弾け、溢れた。
今日1日のことをふと思い返して
朝のフレンチトーストが美味しかったなぁとか
昼にのんびり飲んだ紅茶が楽しかったなぁとか
湖でのお昼寝気持ちよかったなぁとか、
頭に浮かんだ全ての時間を脳裏に浮かべ、
幸せを感じていたら、目の前の夕日は滲んでいた。



小さな小さな幸せに涙してしまうありがたさに
また涙しながら
「この涙が来た意味だ」と確信した


こう感じられるようになったというだけで
十分に、来た意味はあったと思える。



考えるより感じること


スイスに来た初日に早速、ホストファミリーと幸せについて話していた。

彼女は数時間後にわざわざ私を呼び止め
「ずっと考えてたんだけど、、
幸せは考えるものじゃなくて感じるものだね、。」
って絞るようにして話してくれた。

それはすごくわかるんだけど、
幸せを考えるために海外に来た私にとっては
それで答えを出すわけにはいかないと思っていた

ただ、スイスでのあの夕日を見た時
常に幸福の探求をし続け、
幸せとは何かをずっと考えてきた私が
考えるのをやめ、感じることで泣いていた。

日々の小さな、小さなことで、号泣していた。
その瞬間すらも、最高に幸せで



明日でホームステイ先とはお別れし、
10日間のスイス家族旅行が始まりとともに
約1年2ヶ月の海外長期旅のラストスパートを切る。

本当に、終わってしまうけど
この1年幸せについて、沢山考えてこれた。

最後の10日間、この旅の締めくくりとして
幸せを沢山感じ、かみしめていよう








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