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【デンマーク学校見学記録】これぞ、高福祉国家Bogense Heldagsskole

「高福祉国家デンマーク」
Bogense Heldagsskole の見学ではその実態をしっかりと感じさせられた見学でした。

少人数体制の学校が併設されているケアホーム。

主に家庭に事情があり、親と住めない青年たち(以下:”生徒”学校併設施設のためかスタッフの方もそう呼ぶため)の居場所です。

今回はそちらの、Bogense Heldagsskoleの中のケアホームにお邪魔しました。

生徒について


この施設には家庭環境に問題を持つ青年たちが、
親とは離れここで暮らす
年齢は基本的に13歳から29歳までと国で定められている。


入居について

家庭と施設の間に自治体のソーシャルワーカーが入り、話が進められるそう。

見学や3ヶ月入居体験などを経て、本人と施設の同意の元、入居の可否が決まる。

施設側は誰でも受け入れるわけではなく、
生徒がこの施設(今住んでいる者)に合わないと判断することも、とても大事だとおっしゃっていて
なるほどなぁ、、と。

何を大切にする施設か、
しっかりブレない軸を施設からスタッフさん、生徒一人ひとりが自身で理解し実行することの大切さって
教育現場ではもちろん
一般企業とかでも同じだよなぁと感じた。

運営と体制について

運営費は全額、自治体がまかなっている。
家族から支払うことは一切なく、むしろ自治体から一人分として割り当てられた補助金を十分に使わなかった場合、
本人の両親に流れるという、驚き、、、。


また、生徒1人につきスタッフは平均1.5名。
もちろん生徒の精神的状態によってそれぞれであり、
1人の生徒に3人のスタッフが付きっ切りの場合あれば、1人につき0.5人体制の生徒もいる。
それでも平均してみると十分な人数で
かなり手厚いサポートがあるように感じる。


ちなみに、今回案内してくださったスタッフさん。
3時間を越えるお話し、美味しいケーキと共に温かなおもてなしをしてくださったスタッフさんが本当に素敵な方だったなぁ



施設の様子と過ごし方

日中は各々、公立の学校や併設された学校に行く生徒や、夕方にアルバイトに行く生徒もいるが、
基本的に施設内のイベントごとや習慣的な時間割のようなものが細かく決まっているらしい。

社会進出の練習のため、きちんと決まった時間にできるだけコミュニティに参加をするように促すという。
クリスマスなどの祝日ももちろんこの施設で共に過ごす。

キャンプファイヤーや食後のおやつタイム、卓球など
たのしそう!



また、クリーニングスタッフはいない割に施設内はかなり綺麗で整った印象を受けた。

生徒とスタッフで協力して掃除は行なっているようだが
物理的に環境面を良く保つことが、精神面の良好につながるため
整頓することはとても大事だとおっしゃっていた。

食堂のような場所
北欧らしいインテリアにほっこり


退去について

この施設でどれほどの期間を過ごすかは
本当に生徒一人ひとりそれぞれのよう。
スタッフが本人の成長度合いを観察しながら、
独り立ちを促していく。
ソーシャルワーカーとの年に2回の面談を通して
少しづつ社会進出を目指しているとのこと。

高福祉国家デンマーク

自治体による、金銭面と人事的な手厚いサポートからは圧倒的な高福祉国家を魅せつけられたBogense Heldagsskole での見学だった。

もちろん、高福祉ということはその分
国民が高額な税金を納め、それが再分配という形で福祉に回っている。
それゆえ、税金の使い方に関しては国民全員の様々な意見があると思う。

それでも、「社会的弱者を含む全ての国民がここに生まれてよかった」と思える国を目指す実際の姿は
きちんとここにあった。


本当に丁寧で優しく、お時間たっぷりくださったスタッフさん
あ〜、本当活かしていかないとなって
デンマークの学校見学はいつもそう思う



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