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劇場

先月は劇場に1回しか行けなかった。

劇場に行く正当な理由を見つけようと思ったけれど、劇場は「お笑いライブ」を見に行くものだから緊急事態宣言期間中はどう足掻いても正当な理由がない。

私にとって劇場は私自身の仕事の幅を広げる、発想力を養うための大切な場所で、
面白い人たちを発掘するための重要な場所で、
リラックスできる癒しの場所で、
元気をもらえる素敵な場所でもある。

先日、とある番組で
「劇場があるから食いぶちに困らない」
なんていう演出を見かけた。

「え?劇場は保険なの?」
と思わせてしまうような演出だと思った。

和牛さんのように、あれだけ売れているけれどステージに立ちたくてステージを優先させている芸人さんも沢山いるし、
テレビよりも劇場が好きと仰っている芸人さんも多いと思う。
と、つまらない事に引っかかってしまい、
そこからの内容はやや懐疑的に見てしまった。

確かに…
経営学とかの観点から見たら吉本の作りとしてはうまくできている気がしている(大学時代の教授談)し、
テレビの仕事が減っても芸人として輝ける場所があるという見方も間違ってはいないと思う。

ただ、劇場ってそういう保険みたいな場所ではないんですよ。
ということだけお伝えしたい。

色んな状況のお客さんが来ていて、
色んな思いを抱えたお客さんがいて、

そんな人達を笑わせようと
面白い企画を立ててる面白い作家さん、
劇場を仕切る舞台監督さんがいて、
舞台で使う小道具を作る作家さんがいて、
その他大勢のスタッフさんがいて、

こうした人達を受けて
自分の芸を全力で発揮するために努力し続ける芸人さんがいる。

だから、劇場は保険なのかと言われれば、
「経営的にはそういう側面もあるかもしれない」
と前置きした上で、
「でも芸人さんはそうは思ってないと思うよ」
とだけ伝えたい。

今日は、そんな色んな人の色んな思いの詰まった
今月初の劇場に行ってこようと思う。

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