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ずっと金属バットで

noteで記事を更新しようとするときの初期画面の文章の書き出しが、

こんばんは。今日もおつかれさまです。

になっている。

これについて「その書き出しで面白くなる?」という疑問をずっと抱いていたので、
改めてこの始まりから面白く書ける芸人さんを考えたところ、1番初めに思い浮かんだのが金属バットさんだった。

多分納得してくださる方も少なくはないと思うのだが、彼らへの安心感はどこから来るんだろう。

金属バットさんは、若手芸人が一度は彼らを目指し、その超えられない壁の高さに愕然とし、現実を見るで有名だ。

媚びない飾らない靡かない
そんなイメージからカリスマ漫才師と呼ばれるようになった。

巷では「尖っている」代表として名が挙がる。

2007年4月に結成し、大阪を中心に多くのライブシーンで活躍をしていた。
彼らは吉本所属のため、普通であればよしもと漫才劇場に所属するのだが、吉本が禁止しているインディーズライブへの出演を行っていたため、よしもと漫才劇場でのライブを出演禁止になっていた時期があるらしい。

メディアでは世間が期待する金属バットが全てで、あまり本心で語らないからこそ、さまざまな噂や都市伝説も多い。

今回、珍しく周囲に押され、記事を書こうと思い至ったが、熱いインタビュー記事などは存在しないのでもう私の主観100%で書くしか無さそうで少しビビっている。

彼らのネタはスケールの大きいファンタジーや空想の物語で始まる。

空想、作り話の中に超現実的なボケを織り交ぜる。

ありえないシチュエーションや空想なのに、
場面の雰囲気や状況が妙にリアルに想像できるのは、ボケが現実味を帯びているからで、
それが「ただリアルな作り話」で終わらないのは、現実と非現実の緩急が絶妙で、予想しにくいからだと感じる。

あの見た目だからこそ言える際どいワードを、
あの見た目からは想像できない知的さで遊んでいる
ギリギリの悪さをしている気分になる2人のネタはずっとワクワクするし、キャラクターに無理がないように見えるから面白いと思える。

2021年のM-1の敗者復活戦の「早口言葉」

「坊主が屏風に上手に坊主の絵を描いた」
になぞらえ
「坊主は上手に納税の義務を回避している」

「隣の客はよく柿食う客だ」
になぞらえ
「隣の客はよくねずみ講の勧誘をしている」

など、「次は何をかまして来るんだろう」とワクワクしながら聴いていた。

そんな金属バットは今年のM-1グランプリがラストイヤーだった。

・準々決勝、Twitterで「金属バットイチウケ」「金属バットウケてた」という前評判にもかかわらず1度は準々決勝で敗退。
・敗退後にコロナウイルスに感染していたことが判明したがギリギリ準決勝当日に間に合うらしい。
・戦友?盟友?のランジャタイが遅れてコロナウイルスに感染しワイルドカードを辞退。
・ランジャタイの「金属バットに行って欲しい」の思いが届きワイルドカードて復活。

ちなみに金属バットは過去にワイルドカードは「死体蹴りだ」と言っていた。
そんな彼らがラストイヤーで「ミンチになるまで死体蹴りしてくれ」と呼びかけたことも一部のファンの間で話題になった。

残念ながら準決勝で敗退してしまったが、
敗退後に友保さんはTwitterで

「クソが
おおきになM1
いままでおもろかったわサンキューな」

とツイートしていた。

彼らのM-1という1つの節目が終わった。

M-1の決勝に立つ彼らは見られなかった。
それでも彼らはこの先も変わらず漫才をしてくれると信じられる何かを持っているし、間違いなくこれからもカッコいい漫才師なんだと実感した。

最高のドラマと最高の漫才をありがとう。
16年目も変わらず頼みます。

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