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OH！KIMONO☆｜ギャラクシーしゃなえ☆｜note

「先生、一旦レッスンを休止させてください」




自分で着る事も、人に着せる事もできるようになり
次のステージである講師になるための
上級者コースに進んで数ヶ月経ったある日。


私はパワースポット先生にそうお願いをしました。


ここまでかなり順調に初級中級と進み
これからはパワースポット先生のように
講師の道を突き進むはずだったにも関わらず。


当時パワースポット先生は相当びっくりされていたし
全国のお教室を束ねる校長先生さえも
私の言動に驚かれていらっしゃったようです。

でも、その当時
上級者コースに加えて
着物の知識を学ぶコース、そして
講師としてお教室を開くための講座という
計３つを受講しており、頭はパンク状態でした。
それに加えて、某ウィルスが日本で騒がれ始め
勤務していた会社からも、このままだと契約が
切られるかしらと不安になっていた時期。


「あ、これは着物から一旦離れなければ
　着物の事を嫌いになってしまう」


そんな考えが頭をよぎり、
パワースポット先生にお休みしたいと伝えたのです。
パワースポット先生は
「どれか一つでもいいから、レッスンにいらっしゃい」
と言って下さったのですが
私は全てのレッスンをお休みさせて下さいと
お願いをし、受理されました。



恐らくパワースポット先生は
どれか一つでもレッスンに来なければ
絶対に着物から遠ざかってしまう
そう思われていたと思います。



私も正直
着物から遠ざかるだろうなぁと思っていました。
けれど、レッスンの全てを完全休止した
その２ヶ月後には、自宅で着物を着ていました。
そしてその３か月後には数日間
毎日のように着物を着ていました。
あ、もちろん外出とかではなく
自宅でのYoutube撮影ですが。笑



やっぱり着物が好きなんだな私。
そう強く感じました。けれどレッスンを再開したいか、
そう聞かれたら、自信をもってYESとは言えませんでした。
それは世の中的な３密を避けるという
もっともらしい理由もあるけれど
それ以上に私は、もっとPOPに着物と
関わり合いたいと思ってしまったのです。



ガチガチに型にはまった着物との関わり合いではなく
もっとPOPに、そんな発想アリ！？というような。



そんな思いがレッスンを重ねていくうちに
自分の中に生まれてきてしまい
絶望の淵から私を救い出し、まるで
我が子のように育てて下さった
パワースポット先生を裏切ってしまいました。



その当時は
”人にどれだけ迷惑をかければ気が済むんだ”
”結局何も続かず中途半端”
”あなたは一体何がしたいの？”
こんな風に悩む日々が続きました。
けれど、そんな風に悩むことが
誰かの幸せや喜びに繋がるのだろうか？
せっかくなら、そのエネルギーを
喜びや楽しさに使おう。



そう決めてからは
よしっ！自分なりに着物を楽しく学んでいこう！
決して後退ではなく前進だ！
また新しいステージへ進もう！
と切り替えました。
そしてそれ以降、SNSでの発信や、勤めていた会社の退職など
様々な出来事の始まりと終わりを体験するという
なんとも面白い、そしてあっという間の半年間を過ごしました。



着付教室を開くための資格は取得できなかったけれど
でも、私自身が着物と楽しく関わっていれば
「お着物姫」と私の事を呼んでくれていた天国の祖母や
いつも着物の事で相談に乗ってくれる母、そして
二人から譲り受けた帯達も少しは喜んでくれるのではないか。



だから、後ろは振り返らずに
歯をむき出しにして笑う大トトロのような笑顔で
これからも着物、そして人生を楽しんでいこう。