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人類の歴史を変えた発明、人の人生を変えた道具

20世紀最大の発明って何だかご存知ですか?
ひょっとしたらいくつもあるのかも知れませんが『コンテナ』がその一つだそうです。
貨物列車やトレーラーに積まれているあの鉄の箱です。
私の生まれたほんの少し前、1956年にアメリカで登場しました。
それまでは、人力に頼りバラバラの品物を船に積み、到着港でまた人力で降ろして貨物列車やトラックに積むという手間も時間も金もかかる作業で運送、物流は成り立っていたのです。

それを世界中で統一された規格のコンテナに変えたのです。
それまでの慣習を変えたコンテナの導入は既得権との闘いもあり簡単なものではなかったはずです。
しかし、コンテナごと移動可能になった荷物は安全に確実に早くしかも、ローコストで輸送できるようになったのです。
それからコンテナの規格に合わせて船舶、鉄道、トラック、倉庫の規格も変わったはずで、中に詰める梱包材、段ボールの箱も規格化されたのでしょう。
現在のインターネットで注文したら明日自宅に届く物流システムの根幹とも言えるでしょう。
輸送のために規格化した鉄箱の発明が多くを変え、多くの今を可能にしました。
人類の歴史を変えた発明と言えるでしょう。


さて、人の人生を変えた道具、正確に言えば私の人生における決断時に背中を押した道具です。

私のそれはずっと欲しいと思っていたブラウンのハンドブレンダーでした。

ゼネコンを辞めて請われて入った設計事務所は関西私鉄の子会社、安定した経営のもと、穏やかな空気の流れる一般的に言っていい会社でした。
しかしながら、親会社からの落下傘で降りてくる社長によって経営は変わりました。
途中から私のいる場所ではないと思い始め、両親、兄貴の介護もあり辞める決心をしたのです。

そんな時に忘年会のビンゴで当たったのがハンドブレンダーだったのです。

そんな時のくじ運は無くそれまで一度も当たることはなかったのです。
それが以前から使いたかった、高くて手が出なかったブレンダーが当たったのです。
建設業の営業から足を洗い、新しい人生を送る決心をハンドブレンダーがさせたのです。
その後、一年半ほど大阪天王寺で立ち飲み屋をやっていました。
ブレンダーは活躍しましたね。

毎年、この時期はキャベツのポタージュスープを作ります。今の家に引っ越すまでは、裏の農家の山本さんから食べきれないほどもらったキャベツの処理で始めたポタージュです。
我が家の春の味です。

ブレンダーを手にする度に辞めたあの時のこと、今ある幸せを思います。
金はあるに越した事はなく、しかしながらそれと本当の幸せの重さは天秤によって変わる、という事はやった者にしか分からないと思います。



この文章は、この note で知り合った『きゃらをん』さん、『おひたち』さんが企画したほっこり大賞に参加して、久しぶりにガラポンに出会って思い出していました。

お二人に感謝です。
次回も楽しみにしてますよ。

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