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メダカのがっこう

昨日の日曜日、大阪の日中はシャツ一枚で歩いていても汗をかくほどの暖かさでした。
今ぐらいが秋口とならび一年を通して過ごしやすい、いろいろ活動のしやすい時期ですね。

そして、ひと月もすれば梅雨がやって来ます。

社会人になりたての頃、スーツにネクタイでの通勤は苦痛でした。
暑さに加えての雨、革靴を履かねばならぬ足はカビが生えそうで悲鳴を上げているようでした。
クールビズなんてのはまだまだ先のことでした。

サラリーマンの中でもお堅いスーツ姿のゼネコンの営業マンはネクタイを緩めることも許されず、どんなに暑くとも上着を着て訪問先に向かいました。
訪問先の方に汗だくの私は不快な思いをさせていたかも知れません。
梅雨は本当に憂鬱でした。

その頃の息抜きは上司と別れて会社に戻る途中に立ち寄る書店での立ち読みでした。
冷房の効いた書店で毎日出てくる新刊書を手に取りしばし時間を忘れたものです。

その頃は今よりも真面目でした。
仕事のことばかり考えていました。
しかし、それでは本当にいい仕事は出来ないですね。
この歳になってわかります。
仕事しか見えていない相手と接するのはシンドいものです。
多少は余計なことも考えている相手の方が話をしていて楽しく、楽なものです。

写真は私たちが合気道の稽古をする阿倍野道場としてお借りしているレンタルスタジオの1階の石材屋さんです。
阿倍野の霊園から近いので石材屋さんが多いです。
ここでは石の水槽にメダカを飼っていたりします。
一人で稽古に向かう途中かならずメダカの学校をのぞきます。
そしてその隣の鉢に植えられているこの写真の水草、直径3センチくらいから5センチくらいの可愛らしい傘になっています。
まるでアマガエルの傘のようです。
アマガエルに傘は必要無いように思いますが、鳥獣戯画のハスの傘をさすトノサマガエルも私に彷彿させます。
ひょっとしてカエルを飼っているんじゃないかと辺りを探しましたが、さすがにそれはありませんでした。

そんな事を考えながら向かう道場は子どもたちと私とが戯れるメダカの学校かも知れません。
内面をのぞくことが出来れば『誰が生徒か先生か』わからないかも知れませんね。

いい仕事をしたいのであれば、
それくらいのほうが、仕事をする相手としてはちょうどいいのです。


昨日も通天閣は大阪を静観していました。

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