見出し画像

大阪 八尾の喫茶店

たぶん、日本でも有数の個性的な珈琲店はいつものように八尾の高安に佇んでいました。

八尾市高安の住宅街にある知る人ぞ知る『ザ・ミュンヒ』です。
美味しいが高いコーヒーで有名です。
で、店の名前の由来がこのドイツ製のオートバイ『ミュンヒ』です。
とても個性的なこのバイク、日本では、ここでしか見ることの出来ない一台です。
望月三起也の『ワイルドセブン』って漫画に出ていて憧れました。
中学生頃、胸を高鳴らせて読んだのを思い出します。
最初、実物を見て感動しました。


一脚数万円でも買うことの出来ないこのマイセンのカップが無造作に出されるのにも驚きました。


独特の淹れ方のコーヒーは香りも味も他店で味わうことの出来ない素晴らしさですが、私にはマスターのアンバランスさが魅力です。
若い頃には東京までこのミュンヒで3時間で走り、美味いコーヒーを淹れ、詩をうたう。
中原中也が好きだと言うマスターの16才の頃の詩には母上様が、戦争が、桜が登場します。
それを美しい日本語でうたっています。
美しい日本語にはこだわりがあるとも語っていました。
そして、そのマスターの食事は簡単です。
日に一食しかとらないそうです。
寝るのは五分間で人の一時間分だそうです。
それで24時間、365日の営業だと言います。
極限の上と下です。
バイクを乗り続けていたら死んでいただろうと言っていたのがわかる気がします。
実は求めていたんではなかろうかとも思います。
77歳のマスターは男としての魅力があります。
あの世に行くこと無くここで知り合えてよかったと思います。
お父上、お母上のように100歳まで長生きしてもらいたい方です。

仕事で、家庭で疲れた心をたまにはこんな所で癒してはいかがでしょうか。高いコーヒーも意味を持ちますよ。
店主のお人柄も含めて不思議なお店でしたよ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?