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生きるためにやって来た仕事のはなし

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なかなか理想を仕事とすることは難しいもの、食べるため、生きるためにしてきた私のサラリーマン人生です
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2021年4月の記事一覧

みらいのかたち

知らない事が多すぎる。 サラリーマンをやめてから時々商業用の文章を書かせてもらっている。 ゼネコンや設計事務所の営業をするには世の中の動き、関係する不動産や産業に関する知識・情報ばかりでは本当の経営者と話は出来ない。 だから何にでも興味を持って調べる癖がついている。 対価のための文章であるこの商業文章は面白くない。 自分が企画・開発するわけではないから、今出そろった情報を上手に並べるだけである。 世にたくさんあるそんなキュレーションなる文章に私は面白さを感じない。 しかしな

拝啓

春暖の侯、、、 春暖は俳句の季語でもある。 定義による春は三月から五月であるが、私の春暖は早い春の暖かな陽射しを浴びた雰囲気をそう言いたい。 しかしながら、昨日の通勤列車の中で、今日のような陽気も春暖というのかと思いながらJRで揺られていた。 もうすぐニ年になる通勤電車である。 三十年もの間、二日酔いでまだ動き出さない脳のまま、朝早く満員電車に無理矢理乗り込み会社まで通っていた。 そんな生活から卒業したつもりでいた。 しかし、もう二度と乗ることのないと思っていた通勤電車

オカラをくらひ、かんがへた

スーパーで消費期限が近づき、値引きされたオカラが売られていました。 そのオカラを迷子になり見つかった子どものように大切に引き取ってきて炊きました。 私はオカラを炊くのが好きです。 母が作ったオカラの煮物には煮干しがそのまま入っており当時はあまり好きではなかったのですが、今では好物の近くまでやってきています。 サラリーマン時代、設計事務所に勤務していた時、豆腐工場から出て来る大量のオカラの廃棄の相談を受けた事があります。 あの時の相談は廃棄したオカラの腐敗臭の除去でした。

休日のしごと

桜の花は散り、若い緑が目立ち出した。 見る者のいない葉桜をながめながら駅に向かった。 時々ふとした事で以前の事を思い出す。 ちょうどこんな時期だったのである。 ゼネコンに入社し、事務として京都営業所に在籍していた時である。 日曜日に事務所で一人仕事をしていると、現場の所長や主任たちが事務所にやって来て事務仕事を始めることが、よくあった。 複数人が集まり、話をして昼メシを食べて午後には帰っていった。 休みに出て来るのが不思議だった。 私は当時営業所の上で独身生活しており、自分