マガジンのカバー画像

生きるためにやって来た仕事のはなし

86
なかなか理想を仕事とすることは難しいもの、食べるため、生きるためにしてきた私のサラリーマン人生です
運営しているクリエイター

2021年3月の記事一覧

年度末のきょう

3月31日、年度末である。 この年度末を意識しなくなり、しばらく時間がたつ。 サラリーマン時代のこの時期は飲み食いの機会が激しく増えた。 建設業での営業ではこの飲み食いも仕事のうちだからルーチンの業務のようなものだが、人の出入りするこの時期の夜の時間は多く、長く、深かった。 こんなことは官民関係ないことで、時期も時期、もっとうまくやりゃあいいのにと思わせるニュースで大臣や首相までもがコメントを出さねばならないなんとも情けない国となってしまったと勝手に思っている。 そしてこ

人類の歴史を変えた発明、人の人生を変えた道具

20世紀最大の発明って何だかご存知ですか? ひょっとしたらいくつもあるのかも知れませんが『コンテナ』がその一つだそうです。 貨物列車やトレーラーに積まれているあの鉄の箱です。 私の生まれたほんの少し前、1956年にアメリカで登場しました。 それまでは、人力に頼りバラバラの品物を船に積み、到着港でまた人力で降ろして貨物列車やトラックに積むという手間も時間も金もかかる作業で運送、物流は成り立っていたのです。 それを世界中で統一された規格のコンテナに変えたのです。 それまでの慣習

人の情けとIT

もう20年以上も前のことである。 ゼネコンの営業マンだった私は大手の電器メーカーを担当させられていた。 当時いたゼネコンはいい意味でも悪い意味でも放任主義の会社だった。 民間営業は難しい、定石は無いから自分で考えて仕事を取って来いといった感じだったかも知れない。 その頃仕事のストレスが原因で腸の潰瘍になりかかり、体重がいきなり10キロも減った事があった。それくらい毎日が辛かった。 そんななか、会社にその大手電器メーカーの管財部長から電話があった。 受けたのは私の上司、いい

きえつつあるのか、昭和の火

故あって八尾市に移り住み、8年目となりました。 どこの地方都市でも同じでしょう、狭い道路を路線バスが走りおじいさん、おばあさんたちが乗り降りします。 路線バスは自家用車を手放せば高齢者の方々には必要不可欠な公共交通機関です。 その光景を見るたびに思い出します。 友人の話です。 大阪の私鉄沿いの北摂の大学で、学生の通学用と周囲の歳を重ねたベッドタウンの高齢者の足のために1時間に1本しか走ってない路線バスの増幅の話が持ち上がり、大学がその友人に相談してきたとのことでした。 友

ほたるのはなし

季節外れのはなしで申し訳ない。 暑い暑い夏の夜に飛び交う『蛍』のはなしである。 note の『傘わっしょい』さんの短歌が好きで、毎晩一首づつ読ませてもらっている。 その中にある昨年末の短歌が私の記憶の引き出しに手を掛けた。 短歌 壁ホタル 人感センサーライト センサーの狂ひし蛍のやうにしてわれはありなむたれからもひとり の『狂ひし蛍のやうにして』とセンサーを蛍に比喩されているのだが、たった一度だけのこと、それも生まれて初めてたくさんのホタルの群れに包まれたことを思い出