梅雨とコインランドリー
学生時代の洗濯には難儀した記憶がある。
昭和56年、1981年の春に大学生となり東京の江古田の住人になった。
入学して2年までの二年間は大家さんの離れの別棟を学生三人で借りていた。
合気道を始めたら毎日道着を洗濯しなくてはならなくなった。
もちろんコインランドリーである。
よくあるような恋話などそこには無く、空いた洗濯機を見つけ道着を放り込んで時間になると取りに行く、ただそれだけの場所であった。
自室で本を読んでいたのだが、私にはコインランドリーで過ごす時間が無駄に思えてしか