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おねショタ108式の86『その境界の上』

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とあるコンビニから始まるふたりのはなし。

主人公の少年が雑誌コーナーの隅で成人向け本を凝視してると、偶然に高校帰りの従姉が通りかかる。
コッソリと店内に入り、何を見ているか確認した彼女は、少年の視線の先の肌色い表紙に気付いた。

(ほーほーそんな歳ですかぁあのチビちゃんが……いまもだけど)
とほくそ笑んだおねえさんは、「ふぅーん、○○くん、そ~いうのに興味あるんだぁ」と突然彼に話しかける。
おねえさんの目論見通りビックリした少年は、慌てた様子で違う違うと否定しながら逃げ出してしまった。

しばらくの探索の後、おねえさんは少年の自宅近くの公園で彼を見つける。
驚かせたお詫びにとジュースを手渡すとおずおずと受け取り、喉が渇いていたのか何も言わずに少年は飲み干す。
と、共に、さっきのことを思い出したのか少年はほんのりと赤くなり、恥っずぅ……とつぶやく。

一方その様子が可愛らしくて再び嗜虐心を刺激されたおねえさんは、ところで、やっぱ、オンナノヒトの身体に興味あるの? と冗談めかして尋ねる。
だが、それに対して少年は、恥ずかしそうな様子を崩さないまま鼻息荒く頷く。
「うん。うん。キョーミある」
と。

その勢いに押されるまま、おねえさんはまずハグをしてあげ、つぎに胸を触らせ、ついにはキスをしてしまう。
だが、ようやくそこでおねえさんはこれ以上はダメと止める。
これ以上は、恋人じゃないと……と。
しかし、少年は、じゃあ恋人になろうよと言う。

もちろんそれは今一時の興味のためではなく、本当にそうなりたいのだと拙いながらも必死に訴える。

その、友達や疑似姉弟めいた関係性の境界の上で揺れる少女は……

資料費(書籍購入、映像鑑賞、旅費)に使います。