早稲田大学ICC×電通 高崎卓馬さんのトークセッションに参加してきました
今日、2019年10月28日(月)の6限に開催された、早稲田大学ICC主催のイベント
「電通発のアイデアの面白さを世界に~世界に通用するクリエイティブティの作り方~」
に参加し、ゲストスピーカーで登壇された高崎さんのお話について、感想を書きたいと思います。私の友人から、どんなことを言っていたか気になる!という声もあったので、私のメモをベースに内容も少しまとめていきます💡
長文ですが、これから書くことは今日私が感じたこと共感したことの全て。これを読んでくれた方とも、何かしらの議論が生まれればいいなと思っています😌
1.広告は企業の商品をただ宣伝するものじゃない
私自身、商学部に通っていることもありPRやマーケティング(広告)関係の講義を春からいくつか履修しています。
両者は全く別のものですが、PR系の人が口を揃えて言うのは
「広告代理店は、クライアント言う通りに宣伝するだけの仕事だ。PR(パブリックリレーションズ)こそステークホルダーとの関係を築く職だ」と。
私はその言葉にとても引っかかる何かがありました。
私の父は大手代理店退職後、独立して代理店を経営しているのですが、前に「代理店の商品は自分のアイデアや考えだ。」と言っていたのを覚えています。
身近に広告業界の人を見てきたからこそ、その言葉に違和感を感じてしまったんだと思います。
そして今日。
高崎さんの話を聞いて、その絡まりがほどけました。
「広告におけるミッションは、アートの力を使って人の心を動かすことだ」
という言葉によって。
ここでいう「アート」は、映像だったり文章だったり全ての表現技法のことを指します。
普段私たちが一番触れる広告の多くは、テレビCMや、YouTubeの間に流れる広告。Instagramのストーリーズ広告も触れることが多いです。
それらの広告は全て、マイナスなもので、楽しんでみていたのもを"邪魔"しにくるものですよね。
でも少なからず今まで、私が見てきた広告業界の人は、共通して「何かを変えたい」と信念を持ってモノづくりをしている人ばかりでした。
そして今日お話を聞いた高崎さんもまた、
「人の心を動かしたい」
という強い信念のもと広告を作ってきた人でした。
2.経験は自分だけの宝物だ
私(たち)は、デジタルネイティブ世代。
物心ついた時からずっと情報に溢れた世界で生きてきました。一つ一つの情報に対して疑問を持って考えることが少ないのは、情報に溢れた世界が当たり前になっているからだと思います。
そこで、高校や大学の情報の授業で教わるのは「情報の質」について。
でも私たちが、情報の質がいいか悪いかをしっかり見極められているかどうかも怪しいですよね。なぜなら、情報なんていくらでも複製できるから。
でも、自分が経験したことだけはどうやっても複製できない
ネットに上がっている情報には、ほとんど「らしいよ」って言葉が語尾についていると考えるぐらいがちょうどいいんだなと思いました。
「あの街はいい街だ」と誰かが言っていたのを聞いたり、ネットに掲載されているのを見たりしても、結局いい街かどうかを決めるのは自分で、それは実際にそこに行かないとわからないということ。
だから、自分が経験したことは他の誰にも経験できない人生の財産になる。
当たり前のことのようで、いつの間にか私も世の中に回っている情報に踊らされていたんだなと思いました。
3.普段から考え続けているか、課題が与えられて考えるか
「人の心を動かしたい」
さらにそれで売り上げを立てなければいけない。
クライアントのためになっているかは大前提の基、だからといってモノが売れればいいというわけでもない。
難しいけれど、達成したらとんでもない達成感とやりがいを感じられる。
私のなかで、「広告」に対するぼんやりとした真理が今日はっきりしたものに変わりました。
人の心を動かしたいと思うのならば、何で人の心が動くのかを考えなければならない。
社会との関係の中で今は何を伝えるべきか。
何を伝えるかを考えるためには、常に社会で起こっていることに対して自分の考えを持っていること、言語化されていることが大事。
クライアントから課題を与えられてから考える人と、
常に周りで起きていることに興味を持って考えている人では、できるものの深みが違うのも当たり前。
課題解決だけならば、多分今の時代ロボットでも十分にできると思うんです。でも、なぜ人がやるのか?なぜ自分がやるのか?それを考え、カタチにしていくことが大事なんだと思いました。
余談ですが、父とリビングでくつろいでいるとだいたい
「このニュースについて、麻衣はどう思うか?」
って聞かれるんです。
今まで恥ずかしいことに、あまり社会で起きていることに自分から興味を持って調べることがありませんでした。
だから、だいたいいつも当たり障りのない答えを出して、その場を交わしていたけれどこれからはもっと社会で何が起こっているのか、それを踏まえて自分はどう感じるのか考えることが、これからの人生をより豊かにしていくんだと思いました。
そして、その人が考えてきたことや感じてきたものは、無意識のうちに自分が表現するものに現れるんだと。
4.人を動かす広告
前述したように、身近な広告は"邪魔"に扱われてしまうものが多い。
それは、日本のテレビCMの多くが商品を前面に押し出して、そこにはメッセージ性がないからだと思います。メッセージといえば「買って!」ということぐらいですよね。
以前私が履修していた広告論の授業で、世界最大級の広告賞カンヌの受賞作品が紹介され、その作品に込められたメッセージ性の深さにびっくりしたことがあるんです。
なんというか、普段飛ばされているCMをむしろ見たくなるような。
15秒、30秒の中にストーリーがあって、決して言葉では多く語らないのに何を宣伝しているかは伝わるような。
今日も違うカンヌの作品を見たのですが、ついつい笑ってしまうようなCMばかりでした。
普段飛ばされている広告を、わざわざ見たくさせるって本当にすごいなって思いました。
これも余談ですが、先日GOの三浦さんが手がけたJINSの広告。
( 詳しくはこちら )
簡単に説明すると10月20日、新聞広告の日の朝日新聞の広告に、左利きのエレンの主人公朝倉光一と、GOの三浦さんがJINSの新商品広告のコンペをする漫画が掲載され、どちらがいいかをTwitterで呟くというもの。
ネットでも漫画を読むことはできたんですが、やっぱり紙でも欲しくなって夜の8時にコンビニに駆け込みました笑
そしたら、朝日だけラスト1部。
私を含めて、みんながこの広告を見るために新聞を買うということ自体がすごいし、Twitterと新聞が連動している感じがとってもワクワクしたんです🥺
何が言いたいかというと、面白い広告はむしろ見たくさせるし、それで人の心は動く。
そんな常にワクワクするような、くすっと笑ってしまうような、じーんと心が暖かくなるようなモノを作っている人は素敵だし、私もそうなりたいと思った日でした。
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今日のICCイベントは、たまたまメールでお知らせが来て、見た瞬間「絶対行きたい!」と思って参加しました。
今日のトークセッションは、早大生以外も参加できるものでしたが、早稲田に入ってよかったと思えるぐらい、本当に参加してよかったと思います。
感化されやすい私は、早速帰りに書店により「オートリバース」を購入笑
明日は幸い全休なのでじっくり読みたいと思います😌
最後質疑応答で聞きたかった、「高崎さんが最近嫉妬した広告」について
もしこれを読んでくだされば、教えていただけると嬉しいです。
今日は充実した講義を本当にありがとうございました!
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