見出し画像

COMMONS - 入会 - #1身体と脳と意識

割引あり

入会(いりあい)とは

ぶっつけ本番で生きていくには、この世とはとても難解だ。
多くの人が幼少期を育ててもらい、思春期には人間関係に揉まれ成人前後には社会のシステムの洗礼を受ける。
しかし、我々は「社会ルール」をどれほど正確に教えてもらえただろうか。

数十年生きてきて、改めて思うのはこの世に流布する「あたりまえのこと」の不正確性だ。
「常識として」「一般的には」「当然」という暗黙でもあり明言される前置詞から繰り出される数々の「さも、その通りっぽい」ことをさまざまに検証してきて「いやいや全然違くないか」と気づいたこと。
これは多くの失敗や仮説と検証を経て「世の中ではこう思われているけど、実際はこうではないだろうか」と思われるものを僕は「入会(いりあい)」と名付け整理をしてきたので書き留めておこうと思う。

「自分」を要素分解してみる

まず最初は我々の存在についてだ。
我々は自分のことを自分と認識している。
僕は子供を3人育てているが、よくよく観察してみると最初は「自分のことを自分」とは認識していないように見受けられる。
何故なら成長し言葉を覚え始めた頃、しばらくの間子供達は自分のことを「私」「僕」とは言わない。
最初に発する「自分についての呼称」は「〇〇ちゃん」と他者から呼ばれている名前で表現する。
「〇〇ちゃんはお腹が空いたの」といった具合にだ。
つまり、生まれて間もない(言葉は覚えたくらいの年頃)我々は自分を三人称で伝えている。
わたしとわたし(と呼ばれている物理的自分)と相手の三人ということだ。
ここでいう「物理的な自分」ではない「わたし」を僕は「意識」という言葉で表現することにした。

では、物理的な「自分」とはなんだろう。
まず身体がある。
この身体を自分では自分だと思っている。
しかしここにも疑いをかけてみた。

「身体」とは誰なのか

ここから先は

3,427字

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?