見出し画像

鬼束ちひろさんの曲が好き。1. 月光

こんにちは
とーとです

今回は私が好きな鬼束ちひろさんの曲を紹介したいと思います。
とりあえず下の5つは紹介したいなと思っていて、今日はとりあえず1. 月光から行こうかなと思います。
※音符とかに詳しくないので、音は感覚的な話になってしまいますがご容赦を……

個人的おすすめ:
1. 月光
2. 私とワルツを
3. MAGICAL WORLD
4. 蛍
5. 帰り路をなくして

1. 月光
まあ不朽の名曲かなと思うので、1番最初に持ってきました。
ドラマ:TRICの主題歌ですが、観ていなくても知っている人は多いのではないでしょうか?
さてこの曲の出だしですが、まず最初の2音が上がりながら小さくなることで、引き込まれていくような情感を出した後、
I am God‘s child
という、祈りのような強烈な歌詞が続きます。
PVも相まって、ある種宗教的です。
ただ私はドラマを観ていたこともあって、引き込まれていく音には日常からの変化を、歌詞全体には人生、特に愛に対する「どうしようもなさ」を感じます。
「置いていかないで」
「こんな不条理が許されるはずない!」
と縋っているのに助けてくれないというような。
ドラマの未来を予知する少年の話を彷彿とさせます。(あれは衝撃でした。ぜひ観て欲しい。)

またこの曲のメロディは、途中上がるけど最後下がるものが多い気がします。
これも「どうしようもなさ」というのを感じさせる原因ではないでしょうか。
さらにメロディに関して言えば、何度も出てくる
「I am God‘s child」
のメロディ、後半に行くに従って最後の音がどんどん上がってくるんです。
最初は自分が神の子であると確信を持って
「私は神の子だ。なぜこんな場所に」
と言っていたのに、段々
「私は神の子でしょう?!あの場所へ帰して!」
って叫んでいるように聞こえてくる気がして、歌詞に対してメロディが考えられているなと感じます。

最後に「月光」という題名についても考えてみたいと思います。
歌詞には一度も出てきていないのになぜ「月光」なのか。
個人的に、この曲で「私」の後ろには必ず月があるイメージがあります。
明るい昼ではなく、暗い夜に必ず側に寄り添い、見守ってくれる月にこそ祈りを捧げるその行為は、強さや権威をイメージさせる太陽を見限り、対照的に弱さをイメージさせる月に助けてくれと縋っているようです。
「正しさでは救われない、守られない」という感じでしょうか。
せめて月が光っていることが救いのようにも感じます。

全体としては、
「昔は何だってできると思っていたのに、不変を信じていたのに!」
「急に大事なものを取り上げられて、大人の不条理を押し付けられて、人の醜さを垣間見て、どうすれば良いの?!誰か助けて!」
と泣いているイメージです。
所謂ノスタルジーという、全ての人が一度は通る道なのではないでしょうか。
これが「月光」が人の心に響いた理由なのかもしれないなと思う今日この頃です。
(ちなみにこのノスタルジー、鬼束さんの曲には多いような気もします。)

少しでも興味を持ってくれたら嬉しいです。
ではではー

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?